2017年4月16日日曜日

近美のセザンヌ・ブラック・ピカソ

ポール·セザンヌ Paul Cézanne
1839-1906
大きな花束 Grand Bouquet of Flowers
c.1892-95 明治25-28年頃
油彩,キャンバス oil on canvas

西洋の近現代美術のみならず、洋画、日本画を 超えて日本の作家にも幅広い影響を与え続けて いるセザンヌ。その花をモチーフにした静物画 の大作が当館のコレクションに加わりました。 画面の中心に、花瓶に挿した大きな花束を置 き、その華やかな印象を描きながらも、画家の 意識は、花束の放射状の広がりとテーブルおよ び奥の壁がつくりだす空間を、いかに二次元の 絵画として作り上げるかに向かっています。せ り上がる歪んだテーブル面や、その形と矛盾す るテーブルクロスの折れ目、さらに茎,枝につ ながっていない葉や花など。これらの意図的な 操作や変形を通して、セザンヌは様々な絵画空 間の実験を試みています。

ジョルジュ・ブラック 1882 - 1963
Georges BRAQUE
女のトルソ
明治43-44年
油彩・キャンバス 91.0×61.0
右下に署名
(Buchholz Gallery, New York 1949)

パブロ ・ピカソ 1881 - 1973
Pablo PICASSO
ラ・ガループの海水浴場
昭和30年
油彩・キャンバス・額・1面 80.0×190.0

東京国立近代美術館