2008年12月22日月曜日

ワークシェアという道

雇用を守りながら競争力を保つには、全体で痛みを分かつ手法が緊急非難策として現実的かもしれない。
介護や外食など今も人手不足の業態もある。雇用を「守る」だけでなく、新しい企業・産業を伸ばして「つくる」発想が欠かせない。
ただ、景気がさらに落ち込めば、話は雇用を越え、企業存続の問題になってくる。雇用と競争力を両立させようとすれば賃下げも現実味を帯びてくる。経営対労組、雇用か賃上げか、といった古い発想に縛られていては百年に一度の危機は乗り切れない。

【ワークシェアリング】
仕事の分かち合いを意味する英語で、従業員一人あたりの労働時間を減らし雇用を維持・創出する。1970年代に欧州で普及した。
業績が悪化した際、労働時間を減らして全体の雇用を守るタイプ(主にドイツ)と、様々な短時間労働を設け雇用機会を増やすタイプ(主にオランダ)がある。