表題はフランスの小説家の言葉。
パリの人々にとって秋は陰鬱な印象。どんよりと暗く寒く雨も多くなる。
彼らは光が欲しくてしかたがない。色彩豊かで実りを享受する日本の秋とは気持ちが違う。
日本の四季はなんて豊かなんだろう。
春夏秋冬それぞれに豊かな景色を見せる。
潤沢な陽光とその変化によるもの。
日本の光は贅沢だ。
深い軒を出し反射光を障子を通してまた柔らかくして室内に陽をとり入れる。
陽光を抑制して抑制して使う。最高の贅沢だ。
谷崎潤一郎が述べているように日本は闇の文化。
微小な光に生活文化を成立させてきた。
日本の照明は豊かで繊細な文化に立脚しているので今後が楽しみ。
中条省平氏(フランス文学者、映画評論家)
照明楽会 照明力にて