2009年7月19日日曜日

【本】ドラッカー365の金言

P.F.ドラッカー著
ジョゼフ・A・マチャレロ編
上田惇生訳

1月1日:組織の精神はトップから生まれる。
 真摯さを絶対視して、はじめてマネジメントの真剣さが示される。それはまず人事に表れる。リーダーシップが発揮されるのは真摯さによってである。範となるのも真摯さによってである。
 真摯さはごまかされない。ともに働く者とくに部下には、上司が真摯であるかどうかは数週間でわかる。無能、無知、頼りなさ、態度の悪さには寛大かもしれない。だが、真摯さの欠如は許されない。そのような者を選ぶ者を許さない。
 このことは、とくにトップについていえる。組織の精神はトップから生まれるからである。組織が偉大たりうるのは、トップが偉大だからである。組織が腐るのはトップが腐るからである。「木は梢から枯れる」との言葉どおりである。
 範とすることのできない者を高い地位につけてはならない。

12月31日:知識労働者に道具は1つしかない。情報である。
 情報とは組織を一体化させるものであり、かつ一人ひとりの知識労働者に成果をあげさせるものである。したがって、組織としても個人としても、いかなる情報を必要とし、いかにしてそれらを手に入れるかを知らなければならない。そして、それらの情報を主たる資源として体系化する方法を知らなければならない。
 データ通から情報通へと進化するには、組織がいかなる情報を必要としているか、自分がいかなる情報を必要としているかという二つの問いに答えなければならない。
 そのためには、第一に、自分の仕事は何か、何でなければならないか。第二に、自分の貢献は何か、何でなければならないか。第三に、組織にとって重要なことは何か、何でなければならないかを考えなければならない。