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2012/03出版
この2年間、著者と麻生太郎が論じ続けてきたデフレ脱却策を小説の形にまとめたもの。二人の論をよく聞いているので主旨はよく理解できる。
著者がモデルの補佐官や麻生太郎がモデルの財務相が登場。
財政出動、公共投資して金の動きをつくりだす。緊縮財政はデフレを促進する。デフレ脱却は歴史に学ぶしかなく、学ぶべきは高橋是清だ。ということで高橋の時代と現代を比較しながらとるべき策を論ずる。あきれるほど高橋の時代と現代の状況が近似している。お手本はあると。
今、安倍政権が打っている政策はここで論じている高橋メソッドに則っている。財務相が麻生さんだからか。麻生さんの持論は著者がシンクタンクなのだろうか。竹中平蔵氏が小泉政権で影響力をもったように著者もなるのかな。思った以上に政治は身近な感じがする。
80年前にお手本があるとはいえ、高橋是清が暗殺された2.26、そして戦争まで似なければよいのだが。