2017年7月27日木曜日

Cloud of Thoughts

建築とテクノロジーの間について
阿部仁史×WOW
@オカムラデザインスペースR 第15回企画展

むむむ?という展示だったが壁に書かれた建築家のコメントは興味深かった。石上純也の考えに賛同。「建築の進歩とはシミュレーションの進歩だ」



Q1:建築はあなたの未来にとって重要ですか?
Q2:今日の"建築"をあなたはどう説明しますか?
Q3:テクノロジーは建築を変えるとあなたは思いますか?

1,現代におけるテクノロジーの急速な変化に対し、建築もそれに伴う何かしらの変化は必要不可欠だと感じます。しかしそれと同時に、建築の重要な役割の一つは、いかなることがあったとしても変わることなくそこに留まることであると、僕は考えます留まることなく変化(進化)し続けていくテクノロジーに対して、如何にして、長い時間の流れの中に 滞留しながら存在し続ける環境を創り出すことができるかあるいは、自然環境のように変化し続けながらも、その有り様を保存することができるのか。このことが、僕の今の興味であり、その先に、建築の未来があり、未来を構築していくことだと思っています。古典的な意味での不動の建築ではなく、現代的な視点において「変化しないこととは何かということを問うことに、僕は多くの時間を割きたいと考えています。

2,例えば、「建築 環境」そのように考えると、いろいろな領域との関連性や連続性が考えられるのでは ないでしょうか。

3,本来、テクノロジーと建築は切り離すことのできない対を成すものです。木造建築におしても、石造建築においても、コンクリート造においても、鉄骨造においても、その 進歩はテクノロジーの進化と共にあったと思います。現代における建築に対するテクノロジーの影響を考えると、実際には、そのような直接的 な構法や材料だけとは言い難い。むしろ、その影響は、施工以前の設計活動におけるシミュレーション技術の進歩にあるのではないかと考えています。設計において、最終的に出来上がる建物がどのように成立するか、あるいは、どのような新しい問題を引き起こすか、どのようにして未知の問題を解決していくことが可能か。僕たちが想像もできなかったような、予測やスタディを新しい技術によってできるようになりつつあります コンピュータの進化、それに伴う、人工知能やビックデータの活用などもその一部ではな いでしょうか。それらの進歩によって、建築においても、構造や環境、人間の行動、それ以 外のあらゆるものを呑み込み、今まで僕たちが思考できなかった領域にまで深く 没入し、熟考できるようになりつつあります。建築設計の本質は、古来から様々なスタディにより、最終的に生まれる現実をいかに予測できるかにかかってきたと思っています。20世紀における建築の進化は主には構法や材料によるところが大きかったように思 われますが、21世紀においては、設計のあり方そのもの、あるいは、設計における 思考過程そのものが変化していくのではないでしょうか。この先、僕たちは、今まで思い 描くことのできなかった未来を思考し、歴史上どの時代にもなかったような自由な姿勢 で、建築を設計していくことが可能になる。僕はそのように考えています。

石上純也 建築家


諜報員enより ”当日走り書きをご参考まで"
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建築とテクノロジーの関係にすごく興味がある。
新しいオフィスの頭脳というべき「会議の場、議論の場」の創出。
どでかいミーティング空間を作ろうとした。
三角形の中の仮想空間。
倍々の倍々の倍々にすると、鏡面空間で見えているくらいの広さが壁の外側に創出される→足元に白線点々で仕切られているのがそれ。
建築家への三つの質問。
クラウド、LとR、データが蓄積するクラウドと人が集まる群像としてのクラウド。
言葉は未来、映像はライブカメラからの過去、来場者は現在、三つが融合した展示空間。
ワードが人型になったりするらしい。初日は未完らしき。(2日目には動作)
LとRっつうのはスペル違いのクラウドのこってす。
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なるほど。クラウド上の会議室を目指したのか。
攻殻機動隊S.A.C.の世界が現実化するね。