2021年8月23日月曜日

WORLD PEACE

やんツー + 菅野創

SEMI-SENSELESS DRAWING MODULES

複数のモジュールがレールを左右に移動し、吊るされたペンが巻取り機によって上下運動を行い、壁面に線を描画していく。 レール上でモジュール同士が衝突すると、お互いそれまでとは逆方向に動き出す。 上下の可動範囲はここ伊勢丹新宿店前の交差点を行き交う人の多さなど、 環境のコンディションによって時間と共にゆるやかに変化していく。そうして描画機たちが自らが置かれる場と関係性を持ちながら、長い時間をかけて一つの巨大な抽象画を生成する。 抽象表現主義の多くの画家たちは自身の感情を表現し、行為の痕跡をキャンバスに定着させたと言われている。本作では環境の変化が 画家の内面性に働きかけ、描く絵の質に影響を与えるとし、 外界の状況をマシンの動き方に反映させることで、抽象画家そのものをシュミレートすることを試みている。 画家の感情を左右する要因を取り入れることで、 マシンによる表現はより豊かになりえるのだろうか。 
システムエンジニアリング:稲福孝信

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