2014年10月23日木曜日

新しいナチュラルをコンピュテーショナルに作り出す

Arch Future 2014 基調講演 
日建設計 山梨知彦氏

コンピューターだって人間が作ったもの
「ナチュラル」 とは しっくりくること

◾︎規制をビジュアライズして新しい形をつくる
-----------------------------------
【神保町シアター 】
小屋感 ワクワク感を形にする
フィーフェリスを模倣
天空率からタケノコみたいな形に
アルゴリズムを使って作った
ナチュラルな方法

◾︎エイジング 古いもの
-----------------
【木材会館】
都市建築での木材の復権
外に触れられること
照明を減らす
人間は明るいところへ向かうと気持ちいい
BIMを使って三次元で検討するとわかる

◾︎必要悪から社会的なものへの転換
-----------------------------
【ソニーシティ大崎】
安全のためにバルコニーを設ける
手すりに役割を
雨水と陶器のパイプを使って気化熱によるラジエーターをつくる
ヒートアイランド対策
都市を冷却する
水を流すためのデザインでファサードができた。
自然な植栽計画のためにコンピューターでシミュレーション
非常に自然にできた。

◾︎センシティブ
----------
【ホキ美術館】
500mの回廊
ピクチャーレールを無くす
壁の継ぎ目を無くす
飛び出した照明を無くす
鉄板でつくる。
シームレス、マグネットがきく、照明を隠す。

◾︎パラメーターから形を生成する
-------------------------
【オリエギャラリーの展示計画】
BIMで計画した。
パラメーターを変えてシミュレーション
グラスホッパーを使う
パラメーターのスライダーを動かしてあらゆる可能性を探る
同じ手法を東芝ビルのファサードで空調器とルーバーの配置計画に使った

◾︎集落のようにつくる
----------------
【桐朋学園大学】
部分から全体に
今までは詰め込んでいた練習室をバラした。
牢獄スタイルから開放的な集落スタイルに。
まったく異なる1階と3階の平面構成をコンピューターでシミュレーションして柱を立てて構造計画している。

◾︎コンピュテーションが建築に及ぼすこと
--------------------------------
T型フォードからドミノシステムが生まれた
品質の高いものに
これは20世紀初頭のナチュラル
マスプロダクションの追求

グーテンベルクの活版印刷・・・大量印刷でローコスト実現
スティーブ・ジョブズのDTP・・・大量生産から少量生産高品質に

建築は一品生産
コンピテーショナルデザインを使って高品質な一品生産を行う
マスカスタマイゼーションの実現
建築は遅れた産業だったがマスカスタマイゼーションには最も適した業界