2017年4月16日日曜日

.Makeところざわ2017


所沢市西部に位置する椿峰ニュータウンは1980年に開発の始まった民間開発によるニュータウンです。所沢には1960年代から90年代にかけて、このような大規模な住宅地開発が盛んに進められました 。そしてそれらが一斉に高齢化、老朽化する状況は都市経営の観点からみて所沢にとって最大のリスクであり、可能性です。 ここでは、高齢化や老朽化の課題が先鋭化されているニュータウンの課題を整理しサスティナブル(持続可能)な住宅地として再生する可能性を考える彩の国さいたま人づくり広域連合産民学官、政策課題共同研究「タウンマネジメント研究会」のリサーチ成果をふまえ、東京藝術大学藤村研究室のメンバーが展示を制作しました。 中央の模型は狭山丘陵から緑を引き出すように展開する椿峰ニュータウンの成り立ちを示すコンセプト模型、正面の黒板ドローイングは雑木林から住宅地として開発され、成熟したのち、世代交代し再び自然と共生する住宅地として再生する椿峰ニュータウンの成長を描いたものです。 左壁面の年表は100年のスパンで所沢の歴史を記述し、4つの時代にわけ、ニュータウン開発を所沢の近代化の歴史のなかで捉え直す試み、そして右側の4枚のドローイングはスケールの異なる4つの地図をもとにしたコラ-ジュで、椿峰を空間的に捉え直すためのヒントとなります。
藤村龍至 東京藝術大学准教授