Bicycle Urbanism
計画+設計=千葉学建築計画事務所 +東京大学千葉学研究室
|東京都|2020
|東京都|2020
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東京をあらゆる交通手段からなる生態系とみなすな らば、これまでそれは車や鉄道, 歩行者の目線から 捉えられてきた. 人間自体が動力となる身体性をもち、 気候条件にも左右される自由で不自由な自転車から この世界を眺め、既存の都市を診断し, その処方を 提案する、 「自転車乗りから見た世界」
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「移動」は、その後に建ち現れる都市や建築の姿を誘 導し、生活のあり方を規定していく. 自動車や飛行機 など, 20世紀を象徴する大量, 高速の移動手段が都 市と郊外という空間構造を強化し、始点と終点のみ にこそ価値があるという認識を私たちに植え付けた ように、一方で,自らの身体を動力に移動する小さな モビリティとしての自転車は、重厚長大なインフラを 必要としないからこそ、 既存の20世紀的都市を読み 替え、 使い倒す想像力を要請する.さらに移動の体 験を自らの身体に刻むことで, 経路そのものに価値 を見いだす転換ももたらしてくれる. 小さなモビリティ が移動の主役になりつつある今、 都市は、生活は、ど う変わっていくのか [M.C.]
今、世界各地の主要都市の中心部では,交通インフ ラに改革が起こっている. 当たり前のように車社会が 都市の王道であった時代から、これからは車が重く、 煩わしく、 公害であると都市生活者から揶揄される ほど、価値観が変わりつつある, 都市を自転車の環世 界で診断した時、 都市生活はより健やかに闊達に活 力を取り戻す [T.T.]