2023年7月25日火曜日

陰翳礼讃

谷崎潤一郎 著 1939年

日本家屋は長い軒を出した大きな屋根が架かる。夏の日光を遮り涼しい環境を作り出す。必然的に屋内は薄暗いあかりの空間となる。仄かな光の中で映える様々な文化が育まれた。
対し、西洋の家屋の屋根は軒がなく日の光を存分に室内へ入れようとしている。まったく異なる光の文化となっている。西洋化に伴いこの文化を日本家屋に取り入れようとするとちぐはぐが生じてしまう。