日本料理には、家庭での日常の食事だけでなく、伝統的な行事食や宴席料理などがあり、依然として、現代の日本人の生活の中に生きている。
昔から、日本料理を「五味五色五法の料理」と言って、その特徴を表現する。「五味」とは、甘・酸・辛・苦・鹹(塩辛い)のことを、「五色」とは、白・黄・赤・青・黒のことを、「五法」とは生・煮る・焼く・揚げる・蒸すという料理法を指す。
素材の持ち味を生かしながら、味・香り・色をだいじにし、春夏秋冬の季節感をも重視する。
材料の旬(最もおいしい時季)にも気を配る。さらに、料理を盛り付ける器も、料理によってあるいは季節によって、色・形・材質について配慮する。
(写真:二村春臣)