本や新聞を印刷するように電子回路や素子を作る研究が活発になってきた。真空中での露光技術(リソグラフィー)による従来法と違って大型装置が要らず、曲げられる樹脂や紙、布にも回路を描け、新型表示装置としても期待が膨らむ。
帝人新事業開発グループは3月、米ベンチャーのナノグラムと共同研究に着手。「ナノ粒子インク」を樹脂フィルムに塗り、素子や回路を作る。
大日本印刷はPETシートに低温で銅の回路を描く技術を開発。
大日本は電気を流すとオレンジ色に光る「ルテニウム錯体」粒子を溶かしたインクも開発。「光る電子回路」でPOP広告などの用途を検討。
インクジェット技術を活用して印刷する電子回路を最初に開発したセイコーエプソンは40インチ以上の有機ELテレビ、帝人などは液晶表示装置向け動作回路に力を入れる。