目次
第一章 茶室に目覚めたわけ
私と茶室/アフタヌーンティーの初体験
コーヒーはトルコ風、煙草はエジプト風
中国茶との出合い/台湾茶紀行/骨董としての茶葉
中国における茶室/台湾の茶文化
日本の茶室の不幸/茶室観を変えた二つの茶室
第二章 日本の茶室のはじまり
婆娑羅と闘茶/日本の住まいの歴史
日本最初の茶室とは/闘茶の果たした功績
闘茶から殿中の茶へ/部屋と床の間の誕生
殿中の茶が営まれた空間建築と茶のピークの時代
信長の茶と秀吉の茶
第三章 利休の茶室
わびとしての茶の湯/珠光の茶室、紹鷗の茶室
躙口の起源/「市中の山居」の出現
千利休の登場/信長の名物狩り/信長と利休
待庵の誕生/待庵の建築構造/利休の囲い
ブリコラージュという方法/草庵茶室最後の謎
利休と秀吉一休の悟りにはじまる
一休と森侍女/上座部の茶の完成
第四章 利休の後
利休没後の茶室/利休後の四人
江戸期における茶室の没落
極小が揺るがす日本建築史/数寄屋造の誕生
煎茶の茶室/煎茶席の作り
第五章 建築家の茶室
ヨーロッパから来た建築家と日本の伝統
辰野金吾と伊東忠太/利休このかた、初の茶室論
武田五一とアールヌーヴォーの出合い/後継者、藤井厚二
欧米での脱歴史主義(バウハウスとデ・スティル)
堀口捨己の登場/二つ目の茶室論の誕生
現代の茶室、紫烟荘/生活構成の芸術としての茶
岡田邸と御幸の間/茶室の閉鎖性と数寄屋造の開放性
第六章 戦後の茶室と極小空間
茶室に近寄らなかった堀口以降の世代
村野藤吾と白井晟一の反時代性
ポストモダンの誕生/藤森流茶室論
第七章 茶室談義磯崎新に聞く だから、茶室はやめられない
ジョンとヨーコの幻の和室/日本の文化を伝達する
遠州の「隅掛け」/ヤニっぽいものはやるな
丹下健三と岡本太郎/フォリーと草庵
孤篷庵の写しを作る/衣服に一番近い建築