2023年10月21日土曜日

茶室学講義 日本の極小空間の謎

藤森照信 著 2019年

目次

  • 第一章 茶室に目覚めたわけ

    • 私と茶室/アフタヌーンティーの初体験 

    • コーヒーはトルコ風、煙草はエジプト風

    • 中国茶との出合い/台湾茶紀行/骨董としての茶葉

    • 中国における茶室/台湾の茶文化

    • 日本の茶室の不幸/茶室観を変えた二つの茶室

  • 第二章 日本の茶室のはじまり 

    • 婆娑羅と闘茶/日本の住まいの歴史 

    • 日本最初の茶室とは/闘茶の果たした功績

    • 闘茶から殿中の茶へ/部屋と床の間の誕生

    • 殿中の茶が営まれた空間建築と茶のピークの時代

    • 信長の茶と秀吉の茶

  • 第三章 利休の茶室 

    • わびとしての茶の湯/珠光の茶室、紹鷗の茶室 

    • 躙口の起源/「市中の山居」の出現 

    • 千利休の登場/信長の名物狩り/信長と利休

    • 待庵の誕生/待庵の建築構造/利休の囲い 

    • ブリコラージュという方法/草庵茶室最後の謎

    • 利休と秀吉一休の悟りにはじまる

    • 一休と森侍女/上座部の茶の完成

  • 第四章 利休の後 

    • 利休没後の茶室/利休後の四人 

    • 江戸期における茶室の没落 

    • 極小が揺るがす日本建築史/数寄屋造の誕生 

    • 煎茶の茶室/煎茶席の作り

  • 第五章 建築家の茶室 

    • ヨーロッパから来た建築家と日本の伝統 

    • 辰野金吾と伊東忠太/利休このかた、初の茶室論 

    • 武田五一とアールヌーヴォーの出合い/後継者、藤井厚二 

    • 欧米での脱歴史主義(バウハウスとデ・スティル) 

    • 堀口捨己の登場/二つ目の茶室論の誕生 

    • 現代の茶室、紫烟荘/生活構成の芸術としての茶 

    • 岡田邸と御幸の間/茶室の閉鎖性と数寄屋造の開放性

  • 第六章 戦後の茶室と極小空間 

    • 茶室に近寄らなかった堀口以降の世代 

    • 村野藤吾と白井晟一の反時代性

    • ポストモダンの誕生/藤森流茶室論


  • 第七章 茶室談義磯崎新に聞く だから、茶室はやめられない

    • ジョンとヨーコの幻の和室/日本の文化を伝達する

    • 遠州の「隅掛け」/ヤニっぽいものはやるな

    • 丹下健三と岡本太郎/フォリーと草庵

    • 孤篷庵の写しを作る/衣服に一番近い建築