片山修著
「トヨタはいま、歴史的危機にある」
トヨタ自動車副会長の張富士夫氏の言葉。
「危機」の意味するところは、「伸びきった兵站」であると指摘。
26ヶ国51箇所もの海外の生産拠点を抱え、さらにチェコ、中国、アメリカ、タイ、ロシアに新工場が稼動と、トヨタの戦線は急速に拡大。
開発、設計から製造、販売、サービスまでの機能を全世界でどう維持するのか。 全世界的にどう「人的資源」を確保するか。
かつてない世界規模のスケールと切実さをもって課題が迫っていることを実感して、トヨタの経営トップは危機感を募らせている。
真に注目すべきは、最高益を続けながらも自社の現状を「危機」と認識し、現状打破を目指すトヨタの「自己変革の体質」。
「変えないこと、変わらないことは悪」
「毎日を最悪と思え」
「三年間、何も変えなければ会社は潰れる」
トップから現場まで、口々に「変わる」ことの重要性を述べ、「変える」ことを促す。
それは、問題があるから「変える」のではなく、問題を探してでも「変える」。
「変える」エネルギーを生むために、あえて社員に無理難題を突きつける。
答えを現地現物で、徹底的に見つけ出すために、有名な「5回のなぜ」を繰り返す。
「なぜ、なぜ」を追求するときには、「ああ、そうか」は禁句。
安易に納得すると、そこで思考が停止。粘り、執着心の不足。
トヨタの現場では、「真因」にたどり着くまで、思考し続けることを、入社時から徹底的に叩き込まれる。
では、急速にグローバル化する大トヨタに、「トヨタウェイ」を浸透させる秘策はあるのか。
まず、これまで暗黙知であった「トヨタウェイ」を「知恵と改善」「人間性尊重」の2本柱にまとめて明文化し、価値観の共有を図っている。
そして「トヨタウェイ」の伝承機関「トヨタインスティチュート」を設立し、経営と実務の人材を育成している。
もちろん、海外に日本と同じようにトヨタウェイが浸透するかは未知数。
だからこそ、問題点を具体的に抽出し、改善のスパイラルを上昇させる。
2008年12月30日火曜日
2008年12月28日日曜日
シャルル=モーリス・ド・タレーラン=ペリゴール
キング・オブ・キングスというフランスTV映画でジョン・マルコビッチが好演していて興味。
Charles-Maurice de Talleyrand-Périgord
1754年2月13日-1838年5月17日
フランスのフランス革命期・第一帝政期の政治家・外交官。ナポレオン・ボナパルトに仕え、なおかつ裏切り、ウィーン会議以後も首相、外相として活躍し、40年にわたってフランス政治の中心に君臨した。
「タレーランは、金儲けに精を出していないときは、陰謀を企んでいる」と酷評されたが、一方で敗戦国が戦勝国に要求を呑ませたことで敏腕政治家・外交家としての評価が高い。
ナポレオンとタレーランは、互いの天才的な才能を認めあったが、必ずしも親しい関係ではなかった。タレーランの老獪な政治手法からナポレオンは「絹の靴下の中の糞」とこき下ろすこともあった。タレーランは、変節の政治家として嫌われることも多いが、名外交官としてオーストリアのメッテルニヒと並び称され、今も評価が高い。(メッテルニヒとともに外交の天才と称されることがある。) タレーランは、長年対立関係にあったイギリスとフランスの同盟関係を固め、19世紀と20世紀の200年続く両国の協調と同盟の基礎を作った。両国の同盟関係により後の第一次世界大戦と第二次世界大戦のフランスを勝利に導いたのはタレーランの外交の遺産であった。
タレーランが提案したメートル法が世界の多くの国で度量衡の基準として広く用いられている。
現在でも、欧米では交渉の場で卓越したものの代名詞として使われる。
Charles-Maurice de Talleyrand-Périgord
1754年2月13日-1838年5月17日
フランスのフランス革命期・第一帝政期の政治家・外交官。ナポレオン・ボナパルトに仕え、なおかつ裏切り、ウィーン会議以後も首相、外相として活躍し、40年にわたってフランス政治の中心に君臨した。
「タレーランは、金儲けに精を出していないときは、陰謀を企んでいる」と酷評されたが、一方で敗戦国が戦勝国に要求を呑ませたことで敏腕政治家・外交家としての評価が高い。
ナポレオンとタレーランは、互いの天才的な才能を認めあったが、必ずしも親しい関係ではなかった。タレーランの老獪な政治手法からナポレオンは「絹の靴下の中の糞」とこき下ろすこともあった。タレーランは、変節の政治家として嫌われることも多いが、名外交官としてオーストリアのメッテルニヒと並び称され、今も評価が高い。(メッテルニヒとともに外交の天才と称されることがある。) タレーランは、長年対立関係にあったイギリスとフランスの同盟関係を固め、19世紀と20世紀の200年続く両国の協調と同盟の基礎を作った。両国の同盟関係により後の第一次世界大戦と第二次世界大戦のフランスを勝利に導いたのはタレーランの外交の遺産であった。
タレーランが提案したメートル法が世界の多くの国で度量衡の基準として広く用いられている。
現在でも、欧米では交渉の場で卓越したものの代名詞として使われる。
2008年12月22日月曜日
【本】トヨタの口ぐせ
OJTソリューションズ 著
【第1章 「リーダー」を育てるトヨタの口ぐせ】
1:おまえ、あそこ行ったか。俺は行ってきたぞ。
「付加価値を生む現場がいちばん大切。」だからトップ自らが現場をこまめに見て歩く。
2:者に聞くな、物に聞け。
部下(者)からの報告に頼ってはいけない。
現場(物)に行ってみないと、事実は見えてこない。
3:現場は毎日変化させないといけない。
機能よりも良い製品をつくるために。
リーダーは日々、努力しなさい。
現場を毎日、変化させなさい。
4:流されるな。自分の仕事はもっとあるだろう。
リーダーの仕事は火を消すことではない。
火事が起きない仕組みをつくることである。
5:リーダーは、やらせる勇気。メンバーはやる勇気。
「自分(リーダー)が責任を持つから思い切ってやってみろ。」
ただし、いざのときの保険はかけておく。
6:やってみせ、やらせてみせ、フォローする。
「教えました。たぶんやってます。」ではリーダー失格。
「教えたとおりにやっています。」と断言できるまで指導する。
7:とんがった人間をいれろ。
問題を解決できるひとは、必要である。
問題を発見できる人は、もっと必要である。とくにこれからの時代は。
【第2章 「できる人」を育てるトヨタの口ぐせ】
8:あなたはだれから給料もらうの?
すべてをお客様から考えてみる。
すると、ものづくりの奥深さが見えてくる。
9:何もしないとり何かやって失敗したほうがいい
とにかくまずはやってみる。
やってみることで、問題点が見えてくる。
難しい問題であれば、みんなで考える。
10:六割いいと思ったらやれ
失敗を恐れて、なかなか行動に移せないときは
「六割いいと思ったらやれ」と口に出してみる。
「六割」だと人は動きやすい。
11:じゃあ、2週間後に来るから
すべての仕事に期限を決める。
期限が来たら、きちんと見て評価する。
12:スタッフは二つ上で見なさい。
いまよりも高い視点で、全体を見てみる。
すると、仕事の質が変わってくる。
13:縦にたくさんできる人は、横にたくさんできる人よりもいい
たくさんの「種類」の仕事ができる人、
たくさんの「量」の仕事ができる人、
前者のほうが、活躍する場が広くなる。
【第3章 「コミュニケーション」をよくするトヨタの口ぐせ】
14:陸上のバトンリレーのようにやりなさい
「自分の仕事」と「人の仕事」との間に、バトンゾーンをもうける。
お互いに助け合うことで、仕事はどんどんうまくいく。
水泳のリレーにならないように。
15:横展(よこてん)しよう
「よい」と思ったことは、お互いに盗みあって切磋琢磨する。
そのためには、異なる職場同士の活発なコミュニケーションが必要。
16:とにかく思ったら「創意くふう」に提案しなさい
「こうしたらいい」と気づいたことを、どんどん提案する。
みんなで「工夫の種」を出し合う。
17:ヒヤッしたこと、ハッとしたことはすぐに報告しなさい
日常のヒヤリハットを見過ごさず、みんなでその情報を共有し、事故を防ぐ。
18:今日はこれを守ろう
会社として守るべきルールは、さまざまな場面・手段を利用して社員一人一人に徹底させる。
19:ネットワークをつくれ
所属部署を越えた「横のネットワーク」をつくる。
いざというとき、日々の仕事にいきてくる。、
【第4章 「問題」を解決するトヨタの口ぐせ】
20:マルを描いて立っていろ
「動いてしまう」から見えないこともある。
「動かず」に的を絞って見ると、見えてくるものがある。
21:モグラがよく出るところからまず手をつけなさい
何回も出てくる不具合から、真っ先につぶしていく。
そして「修繕」ではなく「修理」をする。
22:データで仕事をしよう、ワーストから潰そう
勘と経験と知識だけでは、うまくいかない。
データに基づく正しいやり方で、問題を解決する。
23:真因を探せ
なぜ、その問題が起きているのか。
いぅつかの「要因」をあげ、そこから「真因」を見つける。
24:カイゼンは巧遅より拙速
「もっといい方法を見つけてから・・・」よりも
「思いついたらまずはやってみる」のほうが道は開ける。
【第5章 「会社」をよくするトヨタの口ぐせ】
25:売れるスピードより速くつくらない
「売れる量より多くつくらない」
「売れる量より多く材料を買わない」
必要なものを、必要な時に、必要な量だけ
ジャストインタイムを実現してさまざまな変化に対応し経営効率をあげる。
26:一円でも安く、ものができんか
一円でも安くものをつくるために、知恵を絞る。
ただし、それは材料を安く仕入れることではない。
27:一週間ものが動かんかったら捨てろ
「使うもの」と「使わないもの」を徹底して分ける。
「もの」を少なくすれば「もの」が見えてくる。
28:事前の一策、事後の百策
早めに手を打てばやることは少なくなる。
後手に回ると、やるべきことが多くなる。
29:誰がやっても同じものができる
「見て盗め」から「誰がやっても同じものができる」へ。
標準があることで、会社は大きくなれる。
30:自分が楽になることを考えろ
仕事の作業手順を決めた「標準書」をつくる。
上司も部下も、楽をして働けるようになる。
31:自社の「基準」は何か
「自社の基準」がなければ、
「自社の問題」は解決できない。
【第1章 「リーダー」を育てるトヨタの口ぐせ】
1:おまえ、あそこ行ったか。俺は行ってきたぞ。
「付加価値を生む現場がいちばん大切。」だからトップ自らが現場をこまめに見て歩く。
2:者に聞くな、物に聞け。
部下(者)からの報告に頼ってはいけない。
現場(物)に行ってみないと、事実は見えてこない。
3:現場は毎日変化させないといけない。
機能よりも良い製品をつくるために。
リーダーは日々、努力しなさい。
現場を毎日、変化させなさい。
4:流されるな。自分の仕事はもっとあるだろう。
リーダーの仕事は火を消すことではない。
火事が起きない仕組みをつくることである。
5:リーダーは、やらせる勇気。メンバーはやる勇気。
「自分(リーダー)が責任を持つから思い切ってやってみろ。」
ただし、いざのときの保険はかけておく。
6:やってみせ、やらせてみせ、フォローする。
「教えました。たぶんやってます。」ではリーダー失格。
「教えたとおりにやっています。」と断言できるまで指導する。
7:とんがった人間をいれろ。
問題を解決できるひとは、必要である。
問題を発見できる人は、もっと必要である。とくにこれからの時代は。
【第2章 「できる人」を育てるトヨタの口ぐせ】
8:あなたはだれから給料もらうの?
すべてをお客様から考えてみる。
すると、ものづくりの奥深さが見えてくる。
9:何もしないとり何かやって失敗したほうがいい
とにかくまずはやってみる。
やってみることで、問題点が見えてくる。
難しい問題であれば、みんなで考える。
10:六割いいと思ったらやれ
失敗を恐れて、なかなか行動に移せないときは
「六割いいと思ったらやれ」と口に出してみる。
「六割」だと人は動きやすい。
11:じゃあ、2週間後に来るから
すべての仕事に期限を決める。
期限が来たら、きちんと見て評価する。
12:スタッフは二つ上で見なさい。
いまよりも高い視点で、全体を見てみる。
すると、仕事の質が変わってくる。
13:縦にたくさんできる人は、横にたくさんできる人よりもいい
たくさんの「種類」の仕事ができる人、
たくさんの「量」の仕事ができる人、
前者のほうが、活躍する場が広くなる。
【第3章 「コミュニケーション」をよくするトヨタの口ぐせ】
14:陸上のバトンリレーのようにやりなさい
「自分の仕事」と「人の仕事」との間に、バトンゾーンをもうける。
お互いに助け合うことで、仕事はどんどんうまくいく。
水泳のリレーにならないように。
15:横展(よこてん)しよう
「よい」と思ったことは、お互いに盗みあって切磋琢磨する。
そのためには、異なる職場同士の活発なコミュニケーションが必要。
16:とにかく思ったら「創意くふう」に提案しなさい
「こうしたらいい」と気づいたことを、どんどん提案する。
みんなで「工夫の種」を出し合う。
17:ヒヤッしたこと、ハッとしたことはすぐに報告しなさい
日常のヒヤリハットを見過ごさず、みんなでその情報を共有し、事故を防ぐ。
18:今日はこれを守ろう
会社として守るべきルールは、さまざまな場面・手段を利用して社員一人一人に徹底させる。
19:ネットワークをつくれ
所属部署を越えた「横のネットワーク」をつくる。
いざというとき、日々の仕事にいきてくる。、
【第4章 「問題」を解決するトヨタの口ぐせ】
20:マルを描いて立っていろ
「動いてしまう」から見えないこともある。
「動かず」に的を絞って見ると、見えてくるものがある。
21:モグラがよく出るところからまず手をつけなさい
何回も出てくる不具合から、真っ先につぶしていく。
そして「修繕」ではなく「修理」をする。
22:データで仕事をしよう、ワーストから潰そう
勘と経験と知識だけでは、うまくいかない。
データに基づく正しいやり方で、問題を解決する。
23:真因を探せ
なぜ、その問題が起きているのか。
いぅつかの「要因」をあげ、そこから「真因」を見つける。
24:カイゼンは巧遅より拙速
「もっといい方法を見つけてから・・・」よりも
「思いついたらまずはやってみる」のほうが道は開ける。
【第5章 「会社」をよくするトヨタの口ぐせ】
25:売れるスピードより速くつくらない
「売れる量より多くつくらない」
「売れる量より多く材料を買わない」
必要なものを、必要な時に、必要な量だけ
ジャストインタイムを実現してさまざまな変化に対応し経営効率をあげる。
26:一円でも安く、ものができんか
一円でも安くものをつくるために、知恵を絞る。
ただし、それは材料を安く仕入れることではない。
27:一週間ものが動かんかったら捨てろ
「使うもの」と「使わないもの」を徹底して分ける。
「もの」を少なくすれば「もの」が見えてくる。
28:事前の一策、事後の百策
早めに手を打てばやることは少なくなる。
後手に回ると、やるべきことが多くなる。
29:誰がやっても同じものができる
「見て盗め」から「誰がやっても同じものができる」へ。
標準があることで、会社は大きくなれる。
30:自分が楽になることを考えろ
仕事の作業手順を決めた「標準書」をつくる。
上司も部下も、楽をして働けるようになる。
31:自社の「基準」は何か
「自社の基準」がなければ、
「自社の問題」は解決できない。
ワークシェアという道
雇用を守りながら競争力を保つには、全体で痛みを分かつ手法が緊急非難策として現実的かもしれない。
介護や外食など今も人手不足の業態もある。雇用を「守る」だけでなく、新しい企業・産業を伸ばして「つくる」発想が欠かせない。
ただ、景気がさらに落ち込めば、話は雇用を越え、企業存続の問題になってくる。雇用と競争力を両立させようとすれば賃下げも現実味を帯びてくる。経営対労組、雇用か賃上げか、といった古い発想に縛られていては百年に一度の危機は乗り切れない。
【ワークシェアリング】
仕事の分かち合いを意味する英語で、従業員一人あたりの労働時間を減らし雇用を維持・創出する。1970年代に欧州で普及した。
業績が悪化した際、労働時間を減らして全体の雇用を守るタイプ(主にドイツ)と、様々な短時間労働を設け雇用機会を増やすタイプ(主にオランダ)がある。
介護や外食など今も人手不足の業態もある。雇用を「守る」だけでなく、新しい企業・産業を伸ばして「つくる」発想が欠かせない。
ただ、景気がさらに落ち込めば、話は雇用を越え、企業存続の問題になってくる。雇用と競争力を両立させようとすれば賃下げも現実味を帯びてくる。経営対労組、雇用か賃上げか、といった古い発想に縛られていては百年に一度の危機は乗り切れない。
【ワークシェアリング】
仕事の分かち合いを意味する英語で、従業員一人あたりの労働時間を減らし雇用を維持・創出する。1970年代に欧州で普及した。
業績が悪化した際、労働時間を減らして全体の雇用を守るタイプ(主にドイツ)と、様々な短時間労働を設け雇用機会を増やすタイプ(主にオランダ)がある。
2008年12月21日日曜日
若冲、最晩年の大作屏風 北陸の旧家で『象鯨図』発見
江戸時代半ばに活躍した日本画家伊藤若冲(じゃくちゅう)の「象鯨図屏風(びょうぶ)」が、北陸地方の旧家から見つかった。最晩年の大作とみられる。これまで存在は研究者にも知られておらず、貴重な発見となりそうだ。 (北陸報道部・鈴木弘)
屏風は六曲一双(各縦一五九・四センチ、横三五四・〇センチ)で、右隻(うせき)に鼻を空に向けて水辺にうずくまる白いゾウが、左隻には潮を吹き上げながら水中に潜ろうとする黒いクジラが、中国伝来という紙に墨で描かれている。
石川県の美術関係者を通じて、MIHO MUSEUM(滋賀県)の辻惟雄(のぶお)館長に鑑定の依頼があった。辻館長は▽波頭の独特な描写▽スケールの大きさ▽ゾウを描いた他作品との酷似-などから真作と判断した。一七九五年ごろの作と推定される。
図柄が似た屏風は一九二八(昭和三)年、大阪美術倶楽部(くらぶ)の売り立て目録に掲載後に行方不明となった幻の作品がある。今回の作品は渦巻く波の迫力が増し、ゾウの尾やボタンの花が加わった点などが異なる。
確認された屏風からは若冲の号などを示す「米斗翁八十二歳画」の落款や「若冲居士」の印が読み取れる。箱書きはないが、辻館長は「前作の評判が良かったことからもう一枚描いたのでは」と話す。同館によると、所有者の祖父の代からあり、ここ数十年は箱に入ったまま蔵で眠っていたという。保存状態は比較的良好だが一部修復が必要で、公開は早くても二〇〇九年秋以降になる見通し。
<伊藤若冲> 1716-1800年。京都の青物問屋の長男として生まれ、20代で絵を学んだ。大胆な構図と細密な描写から“奇想の画家”とも呼ばれる。代表作に「仙人掌(さぼてん)群鶏図」(重要文化財)「菜虫譜」など。
(東京新聞)
2008年12月18日木曜日
【本】どうして色は見えるのか―色彩の科学と色覚
2008年12月16日火曜日
2008年12月14日日曜日
2008年12月10日水曜日
2008年12月3日水曜日
2008年12月2日火曜日
人は人工照明にきちんと適応出来ているか
大体500万年の人類の歴史があると言われていますが、これを100メートルのスケールに置きかえてみます。ゼロが現代で、100メートル先が500万年前ということになります。私たちはこの500万年の間に、進化の中で四つのステージを踏んで現代といいますか、今の私たちのステージにいます。少し余談ですが、最初の猿人という種は非常に長く、現代から約20メートル手前まで存在していました。その後、北京原人で知られる原人、ネアンデルタールで知られる旧人、そして新人というステージが今となります。見てみますと、猿人の次の新しいタイプの原人は、猿人の時代に比べるとわずか3分の1ぐらいしか存在していない。次の旧人は、原人の時代に比べるとわずか5分の1しか存在していない。そういう過去の経緯を見ますと、私たちはまだ進化の途上ですので、次の新しいタイプの人類がいつ出てもおかしくないような状況にいるということも一方では言えます。
これは今日の話とは別ですが、何を申し上げたいかといいますと、今のような科学技術の世の中、こういう近代的な文明をつくった最初のきっかけは農業の発明と言われているわけですが、古く見積もっても1万年前です。では残りの499万年は何かといいますと、もうおわかりのように狩猟採集時代の生活環境です。生物は一般に環境に適応出来たものだけが生き残るわけで、私たちは生き残るためにどう環境に適応してきたかといいますと、我々の歴史の99.8%を占める狩猟採集時代の生活環境に適応してきたと言えるわけです。私たちはこの時代に適応したはずであって、残りの0.2%で生活環境は全く大きく変わった。0.2%といっても1万年ですから、今のようなコンピュータ社会、あるいは情報社会と言われるような時代の環境は、たかだか50年ぐらいで急に変わってきたわけです。そういう意味では、このスケールでいうと、わずか1ミリ程の瞬間的な変化になります。私たちはこの時代に適応してきて、現代にそのまま来ているわけですから、今の環境に本当に適応出来ているかどうかをきちんと検証するという態度が大きなポイントになります。
まとめますと、私たちの脳は、今の環境を当たり前に受けとめて、なおかつ「快」を求めます。今日は時間がありませんので、この辺の説明は割愛させて頂きますが、私たちの脳には「快」を感じる部位が幾つかあります。当然、「不快」を感じる部位もあります。私たちの仲間の猿は200種いますが、この中で最も人間が「快」占める部位が大きいと言われています。これはもちろん体の大きさを補正しての比較です。従いまして、私たちは、生まれながらに「快」を求めてやまない脳の構造を持ってこの世に出ているということが言えるわけです。楽をしたい、好きなことをしたいというのは、そういう意味ではごく自然な本能的な反応と言えます。つまり、私たちは「快」を求めるために、科学技術をさらに発達させてより快適にしようという欲求が当然起きるわけです。
しかし一方、我々の体そのものは、先ほど申し上げましたように、いわゆる狩猟採集時代の環境に適応しているものですから、自分が勝手につくり変えてはいるんですが、全く違う環境の中に身を置いていることになります。その中できちんと反応出来ているか、つまり脳が考えている、あるいは欲求していることに我々の体がきちんとついていけているかどうか、そこのところのバランスを評価する必要がある。もしこのバランスが崩れていたらどういうことが起きるだろうか。少なくとも体に余分な緊張が生じているはずだということを考えているわけです。脳の欲求に対して、体に余分な緊張状態をつくらないような環境、技術の使い方、そのようなことを考えていく必要があるという考え方です。
さて今から光の話です。では光に対してはどうでしょうか。冒頭で申し上げましたように、自然の光に対しては我々は適応しているはずですけれども、電球の誕生は1879年ですから、人工照明はたかだか130年程、500万年に比べると本当にまたたく間の時間でしかありません。ところが昼はオフィスで、夜はもちろん家の中で、私たちの一日の大半は人工照明にさらされています。そして研究分野でも、人工照明に関する光、いわゆる見える光がこれまでの大半のテーマでした。光の明るさ・色合い、そういった視覚的に捉えられる光の研究が多かったわけです。しかし、ごく最近になりまして、視覚に依らない生理的な影響があるということがわかってきました。つまり、意識には捉えられない変化が、光によって体に生じていることがだんだんわかってきたわけです。これを非視覚的影響と呼んでいます。
今日は、蛍光灯を中心に、蛍光灯の色温度、電球色・昼光色の違いで我々の体にどのような影響があるのかといったところをお話しいたします。先ほど申しました余分な緊張というところに注目してのお話です。
非視覚的影響は、なかなかイメージとしてわかりにくいと思いますが、このスライドはネズミ(ラット)の脳です。目に光が当たると電気信号にかわって、脳に信号が送られ、通常はこういった視覚野に送られ物が見えるという機能が発揮されるわけですが、最近になりまして、視覚野とは全然別に光の刺激が行くルートがあることがわかってきました。この光刺激は一旦脳から出て、また脳に戻って、松果体というところに行くのですが、このルートの途中、例えばSCNと書いてある部分は体内時計に関係するところです。PVNというのは視床下部の中の自律神経や内分泌に関係するところ、RFというところは脳の覚醒水準、脳の活性度、ここは筋肉の緊張度に関係するところです。こういった我々の体のさまざまな機能に光が影響を与える可能性があるということが、この図からも想像がつきますし、私どもここ10数年の光の研究の中で、光によってこういった機能・項目がすべて変化するということをデータで確かめてきております。
2例ほど簡単に例を紹介いたします。これは脳波をはかりまして、正確には事象関連電位というものですが、大脳の活性度いわゆる覚醒水準を見たものです。電球色のもとではかった覚醒水準よりも、青っぽい光の昼光色のもとではかった覚醒水準が統計的に高い結果が出ております。通常、脳の活性度が高いほうが作業が進むと考えます。しかし、同時にはかった電球色の反応時間、昼光色の反応時間では、脳の活性度が高い昼光色のほうが鈍くなっている。活性度が高いほうが反応が落ちている。これは普通ではちょっと考えにくい現象です。それを考えるために、横軸に覚醒水準、縦軸に作業の効率をとってみました。例えば覚醒水準が最も低いときは寝ているときですね。目が覚めてだんだん頭がすっきりしてくると覚醒が上がってきますし、そういうときに作業をすると作業効率が上がる。だから、こういう右上がりのラインが引けるわけですが、覚醒が上がれば上がるほど右上がりになっていくかというとそうではなく、あるところから逆に落ちてくる。ここの領域は、皆さん経験があると思うのですが、カリカリ怒ったり、いらいらしているときは脳は興奮状態ですから、覚醒はすごく高いのですが、作業は手につかない。仕事が手につかない、逆に落ちてくる。ここはこういう領域であるということです。そういう意味で、青っぽい光は、こんなに極端ではないですが、この領域のごく始めの部分、意識では捉えられないが、活性度は上がっているけれども作業は落ちる、そういうところに位置していると我々は考えているわけです。ですから青っぽい昼光色の光は、脳の覚醒水準に対しては余分な緊張を与えているという考え方です。他に心電図をはかりまして、心臓を支配する自律神経の緊張度をはかる方法がございます。その指標をグラフにしてみますと、青っぽい光のもとでは、白っぽい昼白色、電球色に比べまして、自律神経系にも余分な緊張があるということが一つ出てきております。
少し話が変わります。この後のトークセッションでもよく出てきますメラトニンというホルモンの説明をしておきたいと思います。メラトニンは、ホルモンの中で最も光の影響を受けやすいホルモンです。通常、日中は、自然の光によりましてメラトニンの分泌が抑えられており、夜、暗くなって光がなくなりますとぐーっと分泌するという特徴的なリズムを持っているホルモンです。ところが当然、昼間ほどの強い光ではありませんが、夜も人工照明(特に日本人は明るい光が好きですが)のもとで暮らしています。そういう明るい照明ではメラトニンの分泌が妨げられます。明るいほど妨げが強く、また電球色と比べますと、昼光色・青っぽい光のほうが妨げる力が強いことがわかっています。このようなメラトニンの分泌抑制がありますと、どういうことが起きるかといいますと、私たちの実験では睡眠の質が落ちます。睡眠中の脳波をはかると、ステージ4が一番深い睡眠となるのですが、メラトニン抑制が大きいとそこのトータルの時間が少なくなる。要するに睡眠のリズムがずれるということは寝つくまでの時間が遅くなっていくということです。動物実験では、メラトニンは発がんを抑える、あるいはがんになった後の細胞の増殖を抑えるという結果も出ております。
そういうことを考えていきますと、これから照明の光源も新しい技術によりどんどん出てくると思うのですが、どういう光源を開発していったら良いか、またはそれをどういう場面で、どういうタイミングで使ったら良いかということを真剣に考えていく必要があると考えます。
最近、メラトニンがどういう作用を持つかということがだんだんわかってきまして、例えば生体リズムを調整する効果がある、あるいは老化防止、抗酸化作用はビタミンCやEの60倍から70倍の効果があるということを、アメリカの有名なライターという博士が言っておられます。また、悪玉コレステロールを減少させるとか、ストレスに関しては抗不安作用、抗うつ作用、うつや不安の程度をやわらげます。そういう意味ではリラクゼーション効果もあるということです。それから加齢による内臓脂肪の蓄積を抑制する、加齢による骨粗鬆症の程度を抑える、加齢によるぼけの改善をする。そういったいろんなところでの作用がだんだん報告されてきております。またメラトニンは、系統発生的に、まだ陸上動物がいない海の時代からずっと存在していることもわかっており、そういう意味では、生命調節に関わる非常に重要な役割をしているのではないかと言われています。
このメラトニンが光によって抑えられる。夜、本来出るべきタイミングに、人工照明によって抑えられる。照明を点けないわけにはいきませんので、どういう光だったら害の部分が小さくなるか。我々は今、そういったところを研究しており、この後のトークセッションでもそのあたりの話が出来ればと思っています。私たちは一日の時間を色々な空間で過ごしています。照明といいますと、字のごとく明るく照らすですから、暗いところを照らせばいい、私も昔はそういう単純な考えでいたのですが、先程も申し上げましたように、目に見える見えないということと関係なく体に生じる変化がある。しかも意識では捉えらえられない変化があるということは、例えばオフィスでは、作業を上げるために、やや緊張ぎみの空間が必要ですし、お家に帰って、疲れてほっと一息つきたいリビングでは、当然リラックスしたい空間が必要です。眠るときは、リラックスする機能が求められますが、朝はすきっと起きるためにやや緊張ぎみの空間でありたい。このように、一日いろいろな空間で過ごしますが、それぞれの空間にはそれぞれ必要な機能があるわけです。そういった機能をサポートするような照明をレイアウトしていくことがこれからは非常に大事だろうと思います。ただ照らして明るければ良いというのではなく、きちんとその効果を知って、その上でサポートする、そういった光のレイアウトが今後重要になっていくだろうということです。簡単ですが、終わります。
九州大学大学院 芸術工学研究院 安河内朗氏
MARIOT-EVENT2008 福岡 2008/12/2
これは今日の話とは別ですが、何を申し上げたいかといいますと、今のような科学技術の世の中、こういう近代的な文明をつくった最初のきっかけは農業の発明と言われているわけですが、古く見積もっても1万年前です。では残りの499万年は何かといいますと、もうおわかりのように狩猟採集時代の生活環境です。生物は一般に環境に適応出来たものだけが生き残るわけで、私たちは生き残るためにどう環境に適応してきたかといいますと、我々の歴史の99.8%を占める狩猟採集時代の生活環境に適応してきたと言えるわけです。私たちはこの時代に適応したはずであって、残りの0.2%で生活環境は全く大きく変わった。0.2%といっても1万年ですから、今のようなコンピュータ社会、あるいは情報社会と言われるような時代の環境は、たかだか50年ぐらいで急に変わってきたわけです。そういう意味では、このスケールでいうと、わずか1ミリ程の瞬間的な変化になります。私たちはこの時代に適応してきて、現代にそのまま来ているわけですから、今の環境に本当に適応出来ているかどうかをきちんと検証するという態度が大きなポイントになります。
まとめますと、私たちの脳は、今の環境を当たり前に受けとめて、なおかつ「快」を求めます。今日は時間がありませんので、この辺の説明は割愛させて頂きますが、私たちの脳には「快」を感じる部位が幾つかあります。当然、「不快」を感じる部位もあります。私たちの仲間の猿は200種いますが、この中で最も人間が「快」占める部位が大きいと言われています。これはもちろん体の大きさを補正しての比較です。従いまして、私たちは、生まれながらに「快」を求めてやまない脳の構造を持ってこの世に出ているということが言えるわけです。楽をしたい、好きなことをしたいというのは、そういう意味ではごく自然な本能的な反応と言えます。つまり、私たちは「快」を求めるために、科学技術をさらに発達させてより快適にしようという欲求が当然起きるわけです。
しかし一方、我々の体そのものは、先ほど申し上げましたように、いわゆる狩猟採集時代の環境に適応しているものですから、自分が勝手につくり変えてはいるんですが、全く違う環境の中に身を置いていることになります。その中できちんと反応出来ているか、つまり脳が考えている、あるいは欲求していることに我々の体がきちんとついていけているかどうか、そこのところのバランスを評価する必要がある。もしこのバランスが崩れていたらどういうことが起きるだろうか。少なくとも体に余分な緊張が生じているはずだということを考えているわけです。脳の欲求に対して、体に余分な緊張状態をつくらないような環境、技術の使い方、そのようなことを考えていく必要があるという考え方です。
さて今から光の話です。では光に対してはどうでしょうか。冒頭で申し上げましたように、自然の光に対しては我々は適応しているはずですけれども、電球の誕生は1879年ですから、人工照明はたかだか130年程、500万年に比べると本当にまたたく間の時間でしかありません。ところが昼はオフィスで、夜はもちろん家の中で、私たちの一日の大半は人工照明にさらされています。そして研究分野でも、人工照明に関する光、いわゆる見える光がこれまでの大半のテーマでした。光の明るさ・色合い、そういった視覚的に捉えられる光の研究が多かったわけです。しかし、ごく最近になりまして、視覚に依らない生理的な影響があるということがわかってきました。つまり、意識には捉えられない変化が、光によって体に生じていることがだんだんわかってきたわけです。これを非視覚的影響と呼んでいます。
今日は、蛍光灯を中心に、蛍光灯の色温度、電球色・昼光色の違いで我々の体にどのような影響があるのかといったところをお話しいたします。先ほど申しました余分な緊張というところに注目してのお話です。
非視覚的影響は、なかなかイメージとしてわかりにくいと思いますが、このスライドはネズミ(ラット)の脳です。目に光が当たると電気信号にかわって、脳に信号が送られ、通常はこういった視覚野に送られ物が見えるという機能が発揮されるわけですが、最近になりまして、視覚野とは全然別に光の刺激が行くルートがあることがわかってきました。この光刺激は一旦脳から出て、また脳に戻って、松果体というところに行くのですが、このルートの途中、例えばSCNと書いてある部分は体内時計に関係するところです。PVNというのは視床下部の中の自律神経や内分泌に関係するところ、RFというところは脳の覚醒水準、脳の活性度、ここは筋肉の緊張度に関係するところです。こういった我々の体のさまざまな機能に光が影響を与える可能性があるということが、この図からも想像がつきますし、私どもここ10数年の光の研究の中で、光によってこういった機能・項目がすべて変化するということをデータで確かめてきております。
2例ほど簡単に例を紹介いたします。これは脳波をはかりまして、正確には事象関連電位というものですが、大脳の活性度いわゆる覚醒水準を見たものです。電球色のもとではかった覚醒水準よりも、青っぽい光の昼光色のもとではかった覚醒水準が統計的に高い結果が出ております。通常、脳の活性度が高いほうが作業が進むと考えます。しかし、同時にはかった電球色の反応時間、昼光色の反応時間では、脳の活性度が高い昼光色のほうが鈍くなっている。活性度が高いほうが反応が落ちている。これは普通ではちょっと考えにくい現象です。それを考えるために、横軸に覚醒水準、縦軸に作業の効率をとってみました。例えば覚醒水準が最も低いときは寝ているときですね。目が覚めてだんだん頭がすっきりしてくると覚醒が上がってきますし、そういうときに作業をすると作業効率が上がる。だから、こういう右上がりのラインが引けるわけですが、覚醒が上がれば上がるほど右上がりになっていくかというとそうではなく、あるところから逆に落ちてくる。ここの領域は、皆さん経験があると思うのですが、カリカリ怒ったり、いらいらしているときは脳は興奮状態ですから、覚醒はすごく高いのですが、作業は手につかない。仕事が手につかない、逆に落ちてくる。ここはこういう領域であるということです。そういう意味で、青っぽい光は、こんなに極端ではないですが、この領域のごく始めの部分、意識では捉えられないが、活性度は上がっているけれども作業は落ちる、そういうところに位置していると我々は考えているわけです。ですから青っぽい昼光色の光は、脳の覚醒水準に対しては余分な緊張を与えているという考え方です。他に心電図をはかりまして、心臓を支配する自律神経の緊張度をはかる方法がございます。その指標をグラフにしてみますと、青っぽい光のもとでは、白っぽい昼白色、電球色に比べまして、自律神経系にも余分な緊張があるということが一つ出てきております。
少し話が変わります。この後のトークセッションでもよく出てきますメラトニンというホルモンの説明をしておきたいと思います。メラトニンは、ホルモンの中で最も光の影響を受けやすいホルモンです。通常、日中は、自然の光によりましてメラトニンの分泌が抑えられており、夜、暗くなって光がなくなりますとぐーっと分泌するという特徴的なリズムを持っているホルモンです。ところが当然、昼間ほどの強い光ではありませんが、夜も人工照明(特に日本人は明るい光が好きですが)のもとで暮らしています。そういう明るい照明ではメラトニンの分泌が妨げられます。明るいほど妨げが強く、また電球色と比べますと、昼光色・青っぽい光のほうが妨げる力が強いことがわかっています。このようなメラトニンの分泌抑制がありますと、どういうことが起きるかといいますと、私たちの実験では睡眠の質が落ちます。睡眠中の脳波をはかると、ステージ4が一番深い睡眠となるのですが、メラトニン抑制が大きいとそこのトータルの時間が少なくなる。要するに睡眠のリズムがずれるということは寝つくまでの時間が遅くなっていくということです。動物実験では、メラトニンは発がんを抑える、あるいはがんになった後の細胞の増殖を抑えるという結果も出ております。
そういうことを考えていきますと、これから照明の光源も新しい技術によりどんどん出てくると思うのですが、どういう光源を開発していったら良いか、またはそれをどういう場面で、どういうタイミングで使ったら良いかということを真剣に考えていく必要があると考えます。
最近、メラトニンがどういう作用を持つかということがだんだんわかってきまして、例えば生体リズムを調整する効果がある、あるいは老化防止、抗酸化作用はビタミンCやEの60倍から70倍の効果があるということを、アメリカの有名なライターという博士が言っておられます。また、悪玉コレステロールを減少させるとか、ストレスに関しては抗不安作用、抗うつ作用、うつや不安の程度をやわらげます。そういう意味ではリラクゼーション効果もあるということです。それから加齢による内臓脂肪の蓄積を抑制する、加齢による骨粗鬆症の程度を抑える、加齢によるぼけの改善をする。そういったいろんなところでの作用がだんだん報告されてきております。またメラトニンは、系統発生的に、まだ陸上動物がいない海の時代からずっと存在していることもわかっており、そういう意味では、生命調節に関わる非常に重要な役割をしているのではないかと言われています。
このメラトニンが光によって抑えられる。夜、本来出るべきタイミングに、人工照明によって抑えられる。照明を点けないわけにはいきませんので、どういう光だったら害の部分が小さくなるか。我々は今、そういったところを研究しており、この後のトークセッションでもそのあたりの話が出来ればと思っています。私たちは一日の時間を色々な空間で過ごしています。照明といいますと、字のごとく明るく照らすですから、暗いところを照らせばいい、私も昔はそういう単純な考えでいたのですが、先程も申し上げましたように、目に見える見えないということと関係なく体に生じる変化がある。しかも意識では捉えらえられない変化があるということは、例えばオフィスでは、作業を上げるために、やや緊張ぎみの空間が必要ですし、お家に帰って、疲れてほっと一息つきたいリビングでは、当然リラックスしたい空間が必要です。眠るときは、リラックスする機能が求められますが、朝はすきっと起きるためにやや緊張ぎみの空間でありたい。このように、一日いろいろな空間で過ごしますが、それぞれの空間にはそれぞれ必要な機能があるわけです。そういった機能をサポートするような照明をレイアウトしていくことがこれからは非常に大事だろうと思います。ただ照らして明るければ良いというのではなく、きちんとその効果を知って、その上でサポートする、そういった光のレイアウトが今後重要になっていくだろうということです。簡単ですが、終わります。
九州大学大学院 芸術工学研究院 安河内朗氏
MARIOT-EVENT2008 福岡 2008/12/2
2008年11月21日金曜日
フィリップスが国内のLED照明事業を強化,カラーキネティクスと販売協力
フィリップス エレクトロニクス ジャパンは,カラーキネティクス・ジャパンとのLED照明製品の販売協力を検討していると発表した。カラーキネティクス・ジャパンは,LED照明の開発や販売を手掛ける企業。この協力によって,両社は日本市場におけるLED照明の事業拡大を狙う。2009年1月1日から,カラーキネティクス・ジャパンの製品ブランドを,フィリップス エレクトロニクス ジャパンのブランドに統一して,LED照明製品の販売を開始する予定。
カラーキネティクス・ジャパンは,日本市場において商業施設やホテル,飲食店,アミューズメント施設,公共施設などにLED照明を販売している。
オランダRoyal Philips Electronics N.V.は,LED照明市場におけるM&Aを積極的に行っており,過去2年間で40億米ドル以上を投資したという。2005年には米Lumileds Lighting Int. B.V.,2007年には米Color Kinetics Inc.,2008年には米Genlyte Group Inc.の買収を完了している。
フィリップス プレスリリース
http://www.philips.co.jp/about/news/others/lighting_press_081119.page
カラーキネティクス・ジャパンは,日本市場において商業施設やホテル,飲食店,アミューズメント施設,公共施設などにLED照明を販売している。
オランダRoyal Philips Electronics N.V.は,LED照明市場におけるM&Aを積極的に行っており,過去2年間で40億米ドル以上を投資したという。2005年には米Lumileds Lighting Int. B.V.,2007年には米Color Kinetics Inc.,2008年には米Genlyte Group Inc.の買収を完了している。
フィリップス プレスリリース
http://www.philips.co.jp/about/news/others/lighting_press_081119.page
2008年11月18日火曜日
2008年11月17日月曜日
2008年11月15日土曜日
2008年11月13日木曜日
2008年11月4日火曜日
2008年11月3日月曜日
【本】売れる営業6つの習慣
ジグ・ジグラー著
習慣1.商談での「声」は相手と同じ速さとトーンで。
習慣2.顧客への電話は毎日決まった時間に開始する。
習慣3.説得は質問形式で。感情/倫理の両面から。
習慣4.商品自体ではなく商品の「バリュー」を売る。
習慣5.商談では「注文をください」とはっきり言う。
習慣6.準備の時間を削減して「営業」時間を増やす。
習慣1.商談での「声」は相手と同じ速さとトーンで。
習慣2.顧客への電話は毎日決まった時間に開始する。
習慣3.説得は質問形式で。感情/倫理の両面から。
習慣4.商品自体ではなく商品の「バリュー」を売る。
習慣5.商談では「注文をください」とはっきり言う。
習慣6.準備の時間を削減して「営業」時間を増やす。
2008年10月27日月曜日
2008年10月26日日曜日
フーニオデザインの橋本潤です。
フーニオデザインの橋本潤です。日々秋めいて参りましたが、いかがお過ごしでしょうか。 秋のデザインウィークにおいて、いくつかの展覧会に出展することになりました。 お忙しいとは存じますが、是非ご高覧ください。
1.個展を行います Thin Chair + Thin TableSUS gallery presents Junio Design exhibition
上質でサスティナブルな生活をデザイナーの優れた感性と職人の卓越した技術から生み出すSUSプロジェクトの企画としてThin Chair + Thin Table 展が開催されます
会場:SUS gallery(東京メトロ外苑前駅より徒歩3分)
2008年10月28日(火)~2008年11月29日(土)
12:00~18:00(11月2日・3日を除く日・月・祝祭日休み)
レセプションパーティー 10月31日(金)19:00~22:00
遅めの時間まで行っておりますので是非お立ち寄りください
SUS gallery ホームページ:http://sus-gallery.jp/
2.「PROTOTYPE EXHIBITION 02」に出展いたします
プロダクトデザイナー・インテリアデザイナー・建築家など様々なジャンルで活動するデザイナーによるプロトタイプの展示会デザイナーの背後にあるアイデア・思考方法を製作過程やプロトタイプを通して読み解く企画です
会場:5TANDA SONIC(ゴタンダソニック)
2008年10月30日(木)~2008年11月3日(月)
11:00~19:00
レセプションパーティー 10月29日(水)19:00~
PROTOTYPE EXHIBITION 02 ホームページhttp://www.superprototype.net/
ゴタンダソニック ホームページhttp://www.gotanda-sonic.com/en/access/
3.山本達雄と橋本潤によるデザイン活動「books」をスタートします
Books「人が暮らすということ」について デザインの側面からアプローチし 探求し 提案を行う活動
東京デザイナーズウィーク2008 100%professional にてスタートします
東京デザイナーズウィーク2008 神宮外苑中央会場
100%professional
2008年10月30日(木)~2008年11月3日(月)10:00~20:00
東京デザイナーズウィーク ホームページhttp://www.design-channel.jp/member/305/tdw/detail/80/
フーニオデザイン 橋本潤
hashimoto_ju@ybb.ne.jp
www.juniodesign.com
1.個展を行います Thin Chair + Thin TableSUS gallery presents Junio Design exhibition
上質でサスティナブルな生活をデザイナーの優れた感性と職人の卓越した技術から生み出すSUSプロジェクトの企画としてThin Chair + Thin Table 展が開催されます
会場:SUS gallery(東京メトロ外苑前駅より徒歩3分)
2008年10月28日(火)~2008年11月29日(土)
12:00~18:00(11月2日・3日を除く日・月・祝祭日休み)
レセプションパーティー 10月31日(金)19:00~22:00
遅めの時間まで行っておりますので是非お立ち寄りください
SUS gallery ホームページ:http://sus-gallery.jp/
2.「PROTOTYPE EXHIBITION 02」に出展いたします
プロダクトデザイナー・インテリアデザイナー・建築家など様々なジャンルで活動するデザイナーによるプロトタイプの展示会デザイナーの背後にあるアイデア・思考方法を製作過程やプロトタイプを通して読み解く企画です
会場:5TANDA SONIC(ゴタンダソニック)
2008年10月30日(木)~2008年11月3日(月)
11:00~19:00
レセプションパーティー 10月29日(水)19:00~
PROTOTYPE EXHIBITION 02 ホームページhttp://www.superprototype.net/
ゴタンダソニック ホームページhttp://www.gotanda-sonic.com/en/access/
3.山本達雄と橋本潤によるデザイン活動「books」をスタートします
Books「人が暮らすということ」について デザインの側面からアプローチし 探求し 提案を行う活動
東京デザイナーズウィーク2008 100%professional にてスタートします
東京デザイナーズウィーク2008 神宮外苑中央会場
100%professional
2008年10月30日(木)~2008年11月3日(月)10:00~20:00
東京デザイナーズウィーク ホームページhttp://www.design-channel.jp/member/305/tdw/detail/80/
フーニオデザイン 橋本潤
hashimoto_ju@ybb.ne.jp
www.juniodesign.com
2008年10月21日火曜日
「省エネ照明デザインモデル事業」募集開始:環境省
【募集概要】
商業施設や店舗等を対象に、照明デザイナーとの協働による「省エネ照明デザイン」を行って頂きます。デザインの設計は環境省が設置する審査委員会(照明デザイナーの石井幹子氏と有識者で構成)のアドバイスをふまえながら実施し、設計した照明デザインは応募者の負担にて実際の店舗等に導入して頂きます。なお、照明デザインの設計費については、提出された経費明細書をもとに1件あたり400万円を上限に支出します。
【応募期間】
10月21日(火)~11月21日(金) 11月21日15時 事務局必着
【応募方法】
応募書(Wordファイル)をダウンロードして、所要事項を記載のうえ「省エネ照明デザインモデル事業事務局」までメールもしくは郵送にてお送りください。 ※詳細は「公募要領」をご確認下さい。
【応募審査】
提出された応募資料をもとに、審査委員会の審査を経てモデル事業を決定します。
http://shoene-shomei.jp/
2008年10月19日日曜日
2008年10月18日土曜日
ドバイの海上都市(DMC)
ドバイの海上都市の最新式の開発は6つの中心のセクター海上サービスからの海上ビジネスのための核心としてすなわち、海洋管理、海産物のマーケティング、海洋の研究および教育および船の設計および製造業機能する。
http://www.realtyna.com/dubai_real_estate/en_ja/dubai-maritime-city-dmc.html
【本】コーチングで変わる会社変わらない会社
著者:播摩早苗/大崎隆夫
第1章 コーチング導入時に考えるべきこと
(「習慣化の取り組み」が必要なことに気づこう/コーチング導入時に考えるべきこと1 情報を取り入れるしくみを変える ほか)
第2章 変革のブレーキとなるリーダーの思い込み
(社長の思い込みが社内を見えなくさせてきた!?/リーダーの思い込み1 社員は報酬という動機で働いている ほか)
第3章 「思考のクセ」を変える取り組み
(自分では気づけない「思考のクセ」/「誌上コーチング」で思考のクセを変えよう ほか)
第4章 コーチングを活用したチームづくり
(チームづくりは社長の「聴く耳」から始まる/チームづくりのためのコーチング手法 ほか)
第5章 「習慣を変える」という習慣を実践する
(「習慣化」なくして「変革」なし/「適正行動の習慣化」の進め方 ほか)
2008年10月15日水曜日
Googleカレンダーから「超」整理手帳 -2
GCal2PDFは秀逸なんだけど・・・
時間表現がアナログっぽいGoogleカレンダーの出力のほうが私には向いている。結局オリジナル回帰する。
①Googleカレンダーの週もしくは月表示で-印刷-
②印刷画面で「名前をつけて保存」。PDFファイルが保存される。
③数週or月分のPDFファイルを「瞬間PDF」などで1つのファイルに結合。
④プリンターの出力設定で2ページを1ページに印刷。
⑤テープで連結して手帳カバーへ。
時間表現がアナログっぽいGoogleカレンダーの出力のほうが私には向いている。結局オリジナル回帰する。
①Googleカレンダーの週もしくは月表示で-印刷-
②印刷画面で「名前をつけて保存」。PDFファイルが保存される。
③数週or月分のPDFファイルを「瞬間PDF」などで1つのファイルに結合。
④プリンターの出力設定で2ページを1ページに印刷。
⑤テープで連結して手帳カバーへ。
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