2012年4月23日月曜日
エル・ブリの秘密 世界一予約のとれないレストラン
‘El Bulli: Cooking in Progress’ http://www.elbulli-movie.jp/
監督:ゲレオン・ヴェツェル 2011年 ドイツ
出演:フェラン・アドリア、オリオール・カストロ、エドゥアルド・チャトルック、ジュリ・ソレール
東京大学でのトークセッションで菊池成孔がムニュ・デギュスタシオンにインスパイアされた話をしていてエル・ブリにとても興味をもった。その2009年のメニュー開発から始まる映画。シーズンを終えるとバルセロナで半年間の開発にはいる。毎年メニューを刷新し二度と同じメニューはださない。おまけに「クリエイティブとはまねをしないこと」という信念があるので毎年新しい料理を生み出す。このために膨大な「リサーチ」と「実験」が繰り返される。ビニール袋や真空装置が調理道具として頻繁に登場する。6月の開店を迎えた店でもまだ開発がつづく。メニューが落ち着くのは一月ぐらいたってからのようだ。「松茸」「柿」「柚子」「しゃぶしゃぶ」などの日本語名が普通に会話されている。そうとう日本食を研究していることがわかる。盛り付けや食器の使い方が日本料理に近い。この年のムニュ・デギュスタシオンは35品。とても美しいが、味は想像できない。あまりにも見たことのない料理だから。驚きの食感と味をもっているらしい。氷を割りながら食べる「氷の湖 ミント風味」は体験してみたい。
エル・ブリは2011年のシーズンをもって営業を終了。フェラン・アドリアが「料理を見失った」という。そりゃそうだと思う。あの創造を永遠に続けることはできない。で、思ったのは割烹料理ってすばらしいなと。長い時間をかけて作り出してきた調理法や設えをベースにその時々の食材で創造して客を楽しませる。伝統、まねをベースにしているから創造力を発揮しながらも長続きするよなと。私はまねる派。
はじめての UPLINK。いろんな椅子があるので選ばないと疲れるぞ。小さなスクリーンだけど鮮明で音も満足。お気に入り。