竹内薫 著
プロローグ 飛行機はなぜ飛ぶのか? 実はよくわかっていない
今ある説明はひとつの仮説に過ぎない。これは飛行機だけに限らない。だれもが100%解明されていると思っていることも全ては仮説。科学はぜんぶ仮説にすぎない。
第1章 世界は仮説でできている
科学だけでなく我々を取り巻く世界も仮説に満ちあふれている。仮説であるからこそ、覆すことも可能。
第2章 自分の頭のなかの仮説に気づく
常識がただの仮説にすぎないこと知ること。
第3章 仮説は一八〇度くつがえる
仮説には白から黒まで幅広いグラデーションがある。
第4章 仮説と真理は切ない関係
科学とは、いつでも間違いを潔く認めるもの。
第5章 「大仮説」はありえる世界
もしかしたら、この宇宙はどこかの実験室でつくられたものかもしれない・・・。
こういった突飛な考え方を頭ごなしに否定してはいけない。科学はどんな発想もアリ。前例がないから、常識からはずれているからといって否定するのは、まったく科学的な態度ではない。
第6章 仮説をはずして考える
世の中を科学的にみるためにはどうすればよいのか?
ものごとを疑う技術を毎日の生活の中で磨くこと。暗黙の了解ほど疑うべき。
第7章 相対的にものごとをみる
相手がどんな仮説の世界に生きているか創造すること。人はそれぞれ自分とは異なる仮設を信じている。
エピローグ すべては仮説にはじまり、仮説におわる
うごめく仮説の不安定さを嫌う人々は、自分の周りを「白い仮説」ばかりで塗り固めようとする。そして、ルーチンな毎日に埋没していき、グレーゾーンにはいっさい目を向けようとしなくなる。仮設でしかない世界を確定したものとみなすのは単なるごまかしにすぎない。それは精神の「死」を意味する。
本当のエピローグ
常識、先入観、固定概念・・・一度捨てることにより、頭と心を身軽にしてスイッチを切り替えて、ふたたび現実の世界で再始動。
仮説を意識するだけで確実に世界を見る目はかわる。