Part I 〔学者・コンサルタント編〕
第1章 フィリップ・コトラー ------------
ザ・プロフェッサー
●コトラーのマーケティング初級読本
・完全なマーケティング・プランを用意せよ
・顧客とのコラボレーションは不可欠
・フォーカスすべきは顧客維持率
・マーケティングツールの統合を図れ
・はじめにマーケティングありき
第2章 レジス・マッケンナ ------------
リアルタイム・ビジネスの先駆者
●レジス・ルール
・カスタマー・フィードバックのルールをつくれ
・顧客のニーズとウォンツは継続的にモニターせよ
・モノやサービスの品揃えを増やせ
・目指すのは顧客自身による顧客サービス
・商品はパーソナライズ(個客化)せよ
・ブランドイメージへの依存は減らせ
第3章 ジェフリー・ムーア ------------
ハイテク・マーケティングの先導者
●ムーアのマーケティング・アイディア
・ニッチ戦略をとれ
・ホールプロダクト・プランニングでマーケットを席巻せよ
・イノベータとコラボレーションせよ
・キャズムを越えるのに、口コミを活用すべし
・顧客満足は後にせよ
・信用の確立には競合状況をつくれ
第4章 ジェイ・コンラッド・レビンソン ------------
マーケティングにゲリラ戦術を導入した戦士
●一瞬でわかるゲリラ・マーケティング
・実行の前に計画せよ
・一貫性を目指せ
・コンタクトは取りつづけろ
・ツールは組み合わせて使え
・チャンスは逃さず関心を奪え
・活用するのは実際に効果をあげているツール
・情報技術を駆使せよ
・一匹狼を気取るな
第5章 ドン・ペパーズ & マーサ・ロジャーズ ------------
マーケティングのパラダイムを転換させたONE to ONE
●ペパーズとロジャースの原理
・目指すは顧客シェア
・顧客の問題を解決せよ
・情報は力なり
・満足した顧客を引き込め
・商品をマス・カスタマイズせよ
・価値のない顧客は”解雇”せよ
第6章 セス・ゴーディン ------------
情報化時代のパーミション・マーケター
●セスのインターネット・マーケティング戦略
・インタラクティブ・テクノロジーを使って顧客との結びつきを強化せよ
・ウェブサイトはシンプルに
・消費者の時間に報いるべき
・消費者にコントロールを取り戻させろ
・定期購読方式で売れ
・広告をもう一度楽しくせよ
PartII〔実務家編〕
第7章 マーサ・スチュワート ------------
美しい生き方のトレンドセッター
●マーサのマーケティング原理
・マーチャンダイジングは最大限せよ
・ポジティブなパブリシティを追求すべし
・あらゆる機会を捉えて自分のブランドを構築せよ
・既存の流通チャンネルとパートナーになれ
・トレンドセッターであれ
・コミュニケーションと販売にテクノロジーを活用せよ
・エキスパートに委ねよ
・情報を再加工して利用せよ
第8章 フィリップ・ナイト ------------
イメージリーダーを取り込むスウッシュの戦略
●フィルのマーケティングの秘密
・目の付け所を変えて、新商品イノベーションの天才を目指せ
・マーケティングに投資せよ
・イメージリーダーを取り込め
・商品を提供すべし
・小売店のコミットメントを獲得せよ
・生産はアウトソーシングすべし
・ネガティブな報道は正面から受け止めよ
・インターネットに行け
・起業家精神を忘れるな
・トレンドに敏感であれ
第9章 マドンナ ------------
マテリアル・ガールのマーケティング戦略
●マドンナのマーケティング呪文
・イメージリーダーに受け入れられる努力をせよ
・論争を巻き起こすことを恐れるな
・セックスは売れる
・決して満足するな
・パッケージングを常に変えよ
・ベストの人材を雇え
・ターゲット市場を拡張しつづけよ
・批評家より顧客の声に耳を傾けよ
・本業をサポートするモノにも投資せよ
第10章 セルジオ・ジーマン ------------
コカ・コーラの戦略を率いた伝説のマーケター
●セルジオのマーケティング戦略
・ゲームプランを持て
・成功は売上げで測れ
・ベネフィットを宣伝せよ
・リサーチ、リサーチ、リサーチ
・競合製品を無力化せよ
・魚のいる場所で釣りをしろ
・競合相手のポジショニングを行え
・変化を恐れるな
・顧客との対話をつくれ
第11章 ハーブ・ケレハー ------------
サウスウエスト航空を飛躍させた徹底した「小企業精神」
●ケレハーのマーケティング・マニフェスト
・ニッチにはりつけ
・小さく考えよ
・まずはスピードありき
・すべてをシンプルに
・「従業員第一主義」
・破天荒であれ
・従業員もオーナーになれ
【ケレハー項抜粋】------------
社内ブランディングは、社外ブランディングと同じくらい重要である
ブランディングというという言葉は、通常、ある会社の製品やサービスの機能や便益の特徴を明確化して、ターゲット市場の消費者にマーケティングプフロセスを指す。ブランディングやマーケティングは基本的に外部向けに行うコミュニケーションであって、セールスにつながるような長期的関係を顧客と結ぶことが第一目的だ。
だが、サウスウエスト航空では従業員が企業ミッションを理解し、内面化することのほうが重要だと考えられている。このような「社内ブランディング」のプロセスには、従業員満足を実現し、逆にそれと同水準の満足を従業員が顧客に伝えられるようにということも含まれている。
他社は顧客満足、株主満足をミッション・ステートメントに盛り込むが、サウスウエストは従業員満足にフォーカスしている。1999年のチーフエグゼクティブ誌のインタビューにケレハーが答えたところによると、「もし、自社の従業員が自分のしていることに満足していて、幸せで、一所懸命打ち込んでいて、やる気があったら、彼らは顧客を幸せにすることができる。そうすると顧客は何度でも戻ってきてくれるし、そうすることで自社の株主も幸せにする」のだそうだ。従業員第一という姿勢を示すことで、サウスウエストはまず内部のターゲットにマーケティングを行っているが、それがひいては従業員と顧客との問でブランド・プロミスの共有につながる。
http://www.southwest.com/about_swa/mission.html
「利益は顧客サービスの副産物」というケレハーの信念は、最近、ハーバード・ビジネススクールが行った調査によって実証された。従業員満足と顧客満足、それに収益性との間にはいま挙げた順に明確な関連性が見られた。