2009年1月10日土曜日

御用聞き

これからは「サザエさん」に出てくる三河屋さんが復活する時代。サザエさん一家がお得意先の酒屋さんだが、酒、酢、油などはみんなこの店に配達してもらっている。店員のサブちゃんが、いちいち御用聞きに来てくれるという親切さが“売り”。サザエさんのお宅は、親世代から孫世代まで一緒に住んでいるから大所帯を計算して油や酢がそろそろ切れたころだろうと、時を見計らってやって来る。あるいは、近所に住む甥っ子の雑誌記者ノリスケさんが、イクラちゃんを連れて遊びに来るらしいとの情報を得れば、ノリスケさんはビールが好きだからビール1ケースとイクラちゃん用のお菓子なんかも用意しておこう、となる。料理は、日頃は煮物中心だけど、こういうときは揚げ物が出るから、サラダ油を持って行こうか、とまで考える。
もの凄いマーケティング力があったのである。
N-CONSULTANTコラムより


「営業人は御用聞き営業を理解する」

「御用聞き営業」に関して否定的な意見がある。
否定的理由として、
①お客の要望に応えるため「手ぶら」で行く。
②ハード中心の販売(行動)である。
③お客に対する「販売」が主眼。
④売買取引中心。
と言う。

この4点中心の営業なら、確かに単なる「おとどけ営業」とでも言うことができる。
これが、「御用聞き営業」と決め付けるのは、全くの誤解である。
多分、お客の注文を聞いて処理するだけの営業と理解してのことだと考える。
今時、そのような営業に徹している人はいないのではと考える。

「御用聞き営業」では、決して「手ぶら」で行くということはない。
お客の要望に応えるための提案に繋ぐという考えで、計画的に活動する。
したがって、お客の要望に即した企画書、資料の準備ができるのである。
もともと、御用聞き活動は、マーケティングの一環として、「顧客満足度」調査の意味をこめて実施されたものである。

ハード中心と言うが、その真意が良くわからない。多分、動き回るだけと言う意味かもしれないが、「成果は、行動の結果」とも言われるくらいだから、動いてみて、観察して確かめてみないことには、「仮説・検証」もできないと考える。
頭の中で、考えながら行動しているのであるから、むしろ、ソフト中心ではと思ったりもする。
特に、「ネット時代は足で稼ぐ、御用聞きの人海戦術、商いは温故知新」(2006/9/15/日経朝刊)は非常に参考になる。

販売を主眼においているというが、これも誤解。
御用聞き営業の主眼は、「顧客ロイヤルティにつながる顧客満足」であり、したがって、お客の問題解決を重視する。
また、売買取引を狭く考えていては、現代的でない。
セールスマンも売上のことばかり考えていたら、成功しないことはよく承知している。
そのために、お客の”おもい”を知り、購買意欲醸成のため、日々、「御用聞き営業」を目的を持って、計画的に続けているのである。

営業人はブログ人より