2009年11月5日木曜日

【本】素数ゼミの謎

吉村仁 著

アメリカのいくつかのエリアで17年周期、13年周期で発生するセミ。
氷河時代において成長に長い時間をかけるようになった。
一斉に同じ場所に発生することで捕食者による絶滅を逃れ、配偶機会を確実にする。
他周期で発生するセミとの混合が少ない素数年発生のグループが結果的に残ったという。

素数ゼミは厳しい氷河時代を乗り越えてきたが、何十万年もかかった氷河時代に比べて現在の変化はあまりにも急激。乗り越えられるか。

人間は地球上に進化してきた中で、自分たちが進化してきた過去について知っている、はじめての生物。地球が今までになしとげてきた素晴らしい不思議について知っている、唯一の生き物。そして今やその素晴らしい不思議の運命をにぎる立場になってしまった。