2009年1月30日金曜日
2009年1月28日水曜日
ローム、LED照明参入
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ロームはLEDを内製する強みを生かして競争力を高める。
http://www.rohm.co.jp/products/lighting/index.html
2009年1月26日月曜日
機会費用
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機会費用(opportunity cost)
経済学に特有の費用概念。
ある行動を選択することで失われる、他の選択肢を選んでいたら得られたであろう利益のこと。実際に会計上の費用の発生や金銭支出を伴わずに発生する経済学上の費用のこと。これは、利用することのできる資源が有限であるために生じる。
機会費用は意思決定に影響を与えるもの。投資の判断の際に、何が機会費用になっているのか正確に見極めないと、本来は投資すべきものでないものに投資をしてしまう、逆に投資の必要なものに投資を止めてしまうということが起こり得る。時間も機会費用に換算して組み入れること。
2009年1月23日金曜日
パリの秋は空に蓋をされたようだ。
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パリの人々にとって秋は陰鬱な印象。どんよりと暗く寒く雨も多くなる。
彼らは光が欲しくてしかたがない。色彩豊かで実りを享受する日本の秋とは気持ちが違う。
日本の四季はなんて豊かなんだろう。
春夏秋冬それぞれに豊かな景色を見せる。
潤沢な陽光とその変化によるもの。
日本の光は贅沢だ。
深い軒を出し反射光を障子を通してまた柔らかくして室内に陽をとり入れる。
陽光を抑制して抑制して使う。最高の贅沢だ。
谷崎潤一郎が述べているように日本は闇の文化。
微小な光に生活文化を成立させてきた。
日本の照明は豊かで繊細な文化に立脚しているので今後が楽しみ。
中条省平氏(フランス文学者、映画評論家)
照明楽会 照明力にて
2009年1月22日木曜日
2009年1月21日水曜日
新千歳空港駅
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コンコースの間接はあいかわらず快適。ホームがLEDダウンになっていた。違和感なし。
・ニュースリリース
http://panasonic-denko.co.jp/corp/news/0808/0808-3.htm
大統領就任演説のことば
「私たちに求められているのは、自らと国家、世界への義務を認識することだ」
オバマ:失った信頼と自信の回復への挑戦
「私の狙いは連邦政府の規模と影響力を抑制することだ。連邦政府が各州をつくったのではなく、各州が連邦政府をつくったことを忘れてはならない」
レーガン:「小さな政府」を宣言
「我が同胞のアメリカ人よ、国家があなたのために何をしてくれるかではなく、あなたが国家のために何ができるかを問おうではないか」
ケネディ:市民の自覚を呼びかけ
「我々が恐れるべき唯一のものは、恐れそのものだ」
ルーズベルト:大恐慌に直面して
「誰に対しても悪意を抱かず、慈悲の心で接し、国の傷をいやし、持続する正しい平和を実現しよう」
リンカーン:南北戦争の終わりに当たり
オバマ:失った信頼と自信の回復への挑戦
「私の狙いは連邦政府の規模と影響力を抑制することだ。連邦政府が各州をつくったのではなく、各州が連邦政府をつくったことを忘れてはならない」
レーガン:「小さな政府」を宣言
「我が同胞のアメリカ人よ、国家があなたのために何をしてくれるかではなく、あなたが国家のために何ができるかを問おうではないか」
ケネディ:市民の自覚を呼びかけ
「我々が恐れるべき唯一のものは、恐れそのものだ」
ルーズベルト:大恐慌に直面して
「誰に対しても悪意を抱かず、慈悲の心で接し、国の傷をいやし、持続する正しい平和を実現しよう」
リンカーン:南北戦争の終わりに当たり
2009年1月18日日曜日
【本】このマーケターに学べ!
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第1章 フィリップ・コトラー ------------
ザ・プロフェッサー
●コトラーのマーケティング初級読本
・完全なマーケティング・プランを用意せよ
・顧客とのコラボレーションは不可欠
・フォーカスすべきは顧客維持率
・マーケティングツールの統合を図れ
・はじめにマーケティングありき
第2章 レジス・マッケンナ ------------
リアルタイム・ビジネスの先駆者
●レジス・ルール
・カスタマー・フィードバックのルールをつくれ
・顧客のニーズとウォンツは継続的にモニターせよ
・モノやサービスの品揃えを増やせ
・目指すのは顧客自身による顧客サービス
・商品はパーソナライズ(個客化)せよ
・ブランドイメージへの依存は減らせ
第3章 ジェフリー・ムーア ------------
ハイテク・マーケティングの先導者
●ムーアのマーケティング・アイディア
・ニッチ戦略をとれ
・ホールプロダクト・プランニングでマーケットを席巻せよ
・イノベータとコラボレーションせよ
・キャズムを越えるのに、口コミを活用すべし
・顧客満足は後にせよ
・信用の確立には競合状況をつくれ
第4章 ジェイ・コンラッド・レビンソン ------------
マーケティングにゲリラ戦術を導入した戦士
●一瞬でわかるゲリラ・マーケティング
・実行の前に計画せよ
・一貫性を目指せ
・コンタクトは取りつづけろ
・ツールは組み合わせて使え
・チャンスは逃さず関心を奪え
・活用するのは実際に効果をあげているツール
・情報技術を駆使せよ
・一匹狼を気取るな
第5章 ドン・ペパーズ & マーサ・ロジャーズ ------------
マーケティングのパラダイムを転換させたONE to ONE
●ペパーズとロジャースの原理
・目指すは顧客シェア
・顧客の問題を解決せよ
・情報は力なり
・満足した顧客を引き込め
・商品をマス・カスタマイズせよ
・価値のない顧客は”解雇”せよ
第6章 セス・ゴーディン ------------
情報化時代のパーミション・マーケター
●セスのインターネット・マーケティング戦略
・インタラクティブ・テクノロジーを使って顧客との結びつきを強化せよ
・ウェブサイトはシンプルに
・消費者の時間に報いるべき
・消費者にコントロールを取り戻させろ
・定期購読方式で売れ
・広告をもう一度楽しくせよ
PartII〔実務家編〕
第7章 マーサ・スチュワート ------------
美しい生き方のトレンドセッター
●マーサのマーケティング原理
・マーチャンダイジングは最大限せよ
・ポジティブなパブリシティを追求すべし
・あらゆる機会を捉えて自分のブランドを構築せよ
・既存の流通チャンネルとパートナーになれ
・トレンドセッターであれ
・コミュニケーションと販売にテクノロジーを活用せよ
・エキスパートに委ねよ
・情報を再加工して利用せよ
第8章 フィリップ・ナイト ------------
イメージリーダーを取り込むスウッシュの戦略
●フィルのマーケティングの秘密
・目の付け所を変えて、新商品イノベーションの天才を目指せ
・マーケティングに投資せよ
・イメージリーダーを取り込め
・商品を提供すべし
・小売店のコミットメントを獲得せよ
・生産はアウトソーシングすべし
・ネガティブな報道は正面から受け止めよ
・インターネットに行け
・起業家精神を忘れるな
・トレンドに敏感であれ
第9章 マドンナ ------------
マテリアル・ガールのマーケティング戦略
●マドンナのマーケティング呪文
・イメージリーダーに受け入れられる努力をせよ
・論争を巻き起こすことを恐れるな
・セックスは売れる
・決して満足するな
・パッケージングを常に変えよ
・ベストの人材を雇え
・ターゲット市場を拡張しつづけよ
・批評家より顧客の声に耳を傾けよ
・本業をサポートするモノにも投資せよ
第10章 セルジオ・ジーマン ------------
コカ・コーラの戦略を率いた伝説のマーケター
●セルジオのマーケティング戦略
・ゲームプランを持て
・成功は売上げで測れ
・ベネフィットを宣伝せよ
・リサーチ、リサーチ、リサーチ
・競合製品を無力化せよ
・魚のいる場所で釣りをしろ
・競合相手のポジショニングを行え
・変化を恐れるな
・顧客との対話をつくれ
第11章 ハーブ・ケレハー ------------
サウスウエスト航空を飛躍させた徹底した「小企業精神」
●ケレハーのマーケティング・マニフェスト
・ニッチにはりつけ
・小さく考えよ
・まずはスピードありき
・すべてをシンプルに
・「従業員第一主義」
・破天荒であれ
・従業員もオーナーになれ
【ケレハー項抜粋】------------
社内ブランディングは、社外ブランディングと同じくらい重要である
ブランディングというという言葉は、通常、ある会社の製品やサービスの機能や便益の特徴を明確化して、ターゲット市場の消費者にマーケティングプフロセスを指す。ブランディングやマーケティングは基本的に外部向けに行うコミュニケーションであって、セールスにつながるような長期的関係を顧客と結ぶことが第一目的だ。
だが、サウスウエスト航空では従業員が企業ミッションを理解し、内面化することのほうが重要だと考えられている。このような「社内ブランディング」のプロセスには、従業員満足を実現し、逆にそれと同水準の満足を従業員が顧客に伝えられるようにということも含まれている。
他社は顧客満足、株主満足をミッション・ステートメントに盛り込むが、サウスウエストは従業員満足にフォーカスしている。1999年のチーフエグゼクティブ誌のインタビューにケレハーが答えたところによると、「もし、自社の従業員が自分のしていることに満足していて、幸せで、一所懸命打ち込んでいて、やる気があったら、彼らは顧客を幸せにすることができる。そうすると顧客は何度でも戻ってきてくれるし、そうすることで自社の株主も幸せにする」のだそうだ。従業員第一という姿勢を示すことで、サウスウエストはまず内部のターゲットにマーケティングを行っているが、それがひいては従業員と顧客との問でブランド・プロミスの共有につながる。
http://www.southwest.com/about_swa/mission.html
「利益は顧客サービスの副産物」というケレハーの信念は、最近、ハーバード・ビジネススクールが行った調査によって実証された。従業員満足と顧客満足、それに収益性との間にはいま挙げた順に明確な関連性が見られた。
2009年1月17日土曜日
ハドソン川の奇跡、「選択肢尽きた」機長が冷静な判断
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米ニューヨークで15日に乗員乗客155人を乗せて川に不時着したUSエアウェイズ
同機長は元空軍戦闘機のパイロットで、飛行歴は40年。今回操縦していたエアバスA320型機は、ニューヨークのラガーディア空港を離陸して間もなく、鳥の群れに衝突して双方のエンジンが故障したとみられている。
機体は片方のエンジンが破損しても飛行できる設計。鳥との衝突によって両方の動力装置が壊れたことが連邦運輸当局の調査で事実と確認されれば、米航空史上では初めての事例となる。
同機はノースカロライナ州シャーロットに向け、ラガーディア空港を午後3時半前に離陸。わずか数分後、ニューヨークの管制官には鳥にぶつかって両エンジンがやられたとのコックピットからの連絡が入った。管制官や航空当局者らの情報を集めると、全ての出来事は数分内に起こり、サレンバーガー機長は長年の経験で得たあらゆる知識を駆使してとっさの判断を迫られたようだ。
ラガーディア空港に戻ったり、川の向こう側にある小さなティータボロ空港に着陸するにも、遠過ぎて間に合わなかったとみられる。管制官らによると、コックピットとのやり取りの中の「不気味な沈黙」が、選択肢がなくなっていることを示唆していた。管制官の労組によると、唯一残された道が、川に着水するという大胆な方法だった。
レーダーは、同機が左方向へ何度か急旋回してハドソン川に向かい、ジョージ・ワシントン橋の上を低く通り過ぎる様子を示していた。
機体が川面に着くと、おびただしい水しぶきが上がった。
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目撃者の証言では、機体は徐々に川に向かって降下しており、着水の衝撃を抑えるために、機長が懸命の操縦をしていたことをうかがわせた。
この冬一番の冷え込みといわれる氷点下の寒さの中で救助された乗客の一人は、米メディアに、「機長は本当に素晴らしい仕事をした」と興奮気味に語った。
ブルームバーグ市長によると、サレンバーガー機長は、機体が不時着後、2回にわたって機内を見回り、乗客の無事を確認して、全員を機外に脱出させた。乗客は川に浮かんだ飛行機の翼の上に並んで救助を待ち、多くが凍える川に身をぬらすことなく済んだという。機体は事故から約1時間後に川底に沈んだ。
サレンバーガー機長と管制官の不時着前の交信記録を聞いた当局者は、「パニックもヒステリーもなかった」と述べるとともに、「プロの仕事だ」と機長に賛辞を贈った。
「あの機長は男の中の男だ。事故後、フェリーターミナルに座り、何ごとも起きなかったかのように制帽をかぶってコーヒーをすすっていた」。救出後の機長を近くで見た警察官は、そう米メディアに語った。
妻のロリーさんは事故直後、米メディアに「まだ私の体は震えているけれど、夫は大丈夫だと思う。彼は完璧(かんぺき)なパイロットです」と夫への信頼を語った。
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沈着冷静で互助精神に溢れた乗客。迅速に救援活動を開始した民間フェリー会社。
あいかわらず的確な行動のレスキュー・警察。
情報把握が適切で早く、すぐに効果的な会見をする市・州・政府。
なにより機長の最適な決断と、最善の結果を導き出した技術と努力、信念。
機長の決断を信じて支えたであろう乗務員。(なんと客室乗務員3名は皆50代)
アメリカ社会の大人度を見せられた思い。
自分がそれぞれの立場にあったとき、あの行動をとれただろうかと考える。(nssk)
【本】機長の教え
パイロットが凄かったのは元の飛行場に戻ろうとしたり、近くにある別の飛行場に着陸しようとしなかったことです。もしそれをやっていれば途中で墜落して乗員乗客とともに地上でも多くの死傷者を出したと思われます。
瞬間で機体を捨てる、乗客の命を最優先すると判断できた機長は素晴らしい機長だと思います。(坂井優基)
2009年1月12日月曜日
【本】感動をつくれますか?
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●ものづくりの姿勢
芸術家になるのは難しいことではない。内容を別にすれば、世間的には自分が決めればいいだけのこと。「私は芸術家です」と規定したら、その瞬間からその人は芸術家。
一方、商業ベースでものをつくっていくには、自分がどんなに「その道の専門家です」「プロとして自信があります」といったところで、仕事を発注してもらい、力量を認めてもらわなければ成り立たない。「こいつ、面白いな。やらせてみよう」とか「なかなかできるぞ、よし、任せてみるか」と思ってもらい、実際に引き受けた仕事で成果を見せなければならない。それがいい仕事であるかどうかの評価を下すのは決して自分でははく、発注者であり、世の中の需要である。つねに創造性と需要の狭間で揺れながら、どれだけクリエイティブなものができるか心を砕く。
●質より量で自分を広げる
いかに多くのものを観て、聴いて、読んでいるかが大切。
創造力の源である感性、その土台になっているのは自分の中の知識や経験の蓄積だ。そのストックを絶対量を増やしていくことが、自分のキャパシティ(受容力)を拡げることにつながる。
さまざまなところにアンテナを張り、たくさん観て、聴いて、読む。行って、やって、感じる。知識や経験知の量を極力増やしていく。
●いい音楽は譜面も美しい
いい音楽だと、譜面の音符の配置が絵のようにきれいなのである。
だからスコアを1,2ページ見るとその曲のバランスの良し悪しもわかるし、作曲者の才能もわかる。さらには、その人のキャラクターまで透けて見えることもある。
●一つのテーマ曲で貫いた「ハウルの動く城」
・・・・僕はこれまで何作も宮崎さんの映画音楽をつくっているが、一度でもつまらない仕事をしたら、次に声がかからないことは知っている。いつもそういう切羽詰った気持ちで引き受けている。毎回が真剣勝負。苦しいが、この至上の喜びが全てを救ってくれる。
●プロの一員、プロの自負
監督の意向に従うことは大事だが、望んでいる通りのものを書いていたのではいけない。監督がこんな感じの音楽が欲しいとある思いを抱いている。監督の漠然とした思いを各々プロの立場で形にしていくのが僕らの仕事。監督が考えている世界を表現するのだけれども、さらにもっと広げたものを提供しようと努力する。
ものをつくる人間に必要なのは、自分の作品に対してのこだわり、独善に陥らないバランス感覚、そしてタフな精神力、この三つだと思っている。
●「おまえは世界一だ」
ステージに立つ前、毎回同じ行動をする。午後三時くらいからゲネプロ(本番どおりの稽古)があり、五時過ぎに終了。軽く食事。45分間仮眠をとる。起きたらトイレへ行き、タバコを吸い、ヒゲを剃り、顔を洗い、歯を磨き、体操をして、全部新しいものに着替える。ここでだいたい本番の15分前。一人になってテーブルの上にタオルをひいてイメージトレーニング。
その後、控え室の大きな鏡の前で全身を映して鏡の中の自分を力づける。今まで味わったプレッシャーの場面を瞬間的に思い浮かべる。「チェコフィルと生演奏したときのことを考えてみろ。あそこも乗り切ったじゃないか」「カンヌはどうだった?あそこも乗り切ったじゃないか」と考えて成功をイメージする。最後に「おまえの音楽は世界一だ。それを演奏するおまえは世界一だ。行ってこい」と気合を入れて控え室を出る。
人は生きていく過程で修羅場を経験し、それをくぐり抜けることでまた一つ大きくなっていく。高い次元での修羅場を経験したら、それだけ早く成長できると言うことだ。
●自己プロデュース能力を身につける
一等賞をとることが人間としての目的だとは考えないし、勝ち負けの結果や人の序列といったものに意義も感じていない。だが、結果としてトップを取るだけの力を持った人は、精神的に誰よりも強さを身につけている
ということは歴然とした事実だと思う。他者との戦いに勝てる力のある人は自分の身に降りかかる難題やさまざまな誘惑も克服していけるだろう。そういう強さを持つことが有益なのではないだろうか。
フランス料理はどのように定義されたか
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ところが、フランス料理の場合は、中華と違って、華僑のような伝道者の存在があったわけではない。それが、なせ、世界中を席捲する「世界料理」になりえたのかというと、実は、フランスが近代においてフランス料理の体系化と標準化を行ったことが大きい。
現在のフランス料理と呼ばれる料理の基礎を作ったのは、オーギュスト・エスコフィエという人物だ。彼自身も料理人であったが、当時のフランスに存在した様々な料理を超人的な努力で編纂して1903年に「料理指南」(Le Guide Culinaire)というレシピ集にまとめあげた。
これは、貴族社会に伝わっていた宮廷料理、フランス各地に存在した郷土料理などを取り込み、その上で食材や調理法を標準化して、体系化させたものだ。この膨大な本の中でエクリチュール化(テキスト化)されたレシピは5千種類にも及ぶ。それまで、料理人の頭の中に遍在し、暗黙知としてしか存在しなかった、フランスの料理の知識、情報がエスコフィエによって、初めて「体系、見える化」されたのだ。こうした努力によって「フランス料理」というものが、定義され、フランス人たちは、エスコフィエが定義した料理を以降「フランス料理」として認知し、それに対して誇りを感じていくようになる。エスコフィエが編纂した料理書は、現在に至るまでフランス料理のバイブルとして、料理人たちに用いられている。
フランス料理をソフト・パワーとして利用
また、エスコフィエが調理法の標準化を行ったことは、若い料理人の教育・育成や分業の考え方を料理の現場に導入することに大きく役立った。さらに、「フランス料理」という文化システムを軸にして、食材の供給、流通という分野で産業を創出することにも貢献した。
当時の世界は、列強による植民地争奪が活発化していた時代だが、軍事・経済力で劣るフランスは、文化パワーでフランスの存在感を示そうとした。そうした、国家戦略にも「フランス料理」は利用され、外交や国際舞台の標準となり、フランスの文化力を世界にアッピールする道具になっていく。
フランス料理というとルイ王朝の時代から綿々として継承されてきたものというイメージを持つが、現在、われわれが「フランス料理」と呼んでいるものの原型は、エスコフィエが、たかだか100年前に創造した「標準化と体系化」の産物であることがわかる。
ベネディクト・アンダーソンが、「想像の共同体」という著書の中で、新聞、小説の誕生に代表される近代のテキスト文化の誕生が、国民国家の誕生と一対のものであること、また、その担い手になっていたのが当時の新興ブルジョワジーであったことを指摘しているが、同じように、近代フランス料理の誕生を根底で支えたのも、国民国家の成立の主役となったブルジョワジーだった。フランス料理を食べ、小説や新聞を読むことでフランス人たちは「フランス国民」として自分たちを意識するようになったのであり、フランス料理もそうした「想像の共同体」を裏打ちする装置として機能したのだ。
katolerのマーケティング言論 より抜粋
2009年1月10日土曜日
御用聞き
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もの凄いマーケティング力があったのである。
N-CONSULTANTコラムより
「営業人は御用聞き営業を理解する」
「御用聞き営業」に関して否定的な意見がある。
否定的理由として、
①お客の要望に応えるため「手ぶら」で行く。
②ハード中心の販売(行動)である。
③お客に対する「販売」が主眼。
④売買取引中心。
と言う。
この4点中心の営業なら、確かに単なる「おとどけ営業」とでも言うことができる。
これが、「御用聞き営業」と決め付けるのは、全くの誤解である。
多分、お客の注文を聞いて処理するだけの営業と理解してのことだと考える。
今時、そのような営業に徹している人はいないのではと考える。
「御用聞き営業」では、決して「手ぶら」で行くということはない。
お客の要望に応えるための提案に繋ぐという考えで、計画的に活動する。
したがって、お客の要望に即した企画書、資料の準備ができるのである。
もともと、御用聞き活動は、マーケティングの一環として、「顧客満足度」調査の意味をこめて実施されたものである。
ハード中心と言うが、その真意が良くわからない。多分、動き回るだけと言う意味かもしれないが、「成果は、行動の結果」とも言われるくらいだから、動いてみて、観察して確かめてみないことには、「仮説・検証」もできないと考える。
頭の中で、考えながら行動しているのであるから、むしろ、ソフト中心ではと思ったりもする。
特に、「ネット時代は足で稼ぐ、御用聞きの人海戦術、商いは温故知新」(2006/9/15/日経朝刊)は非常に参考になる。
販売を主眼においているというが、これも誤解。
御用聞き営業の主眼は、「顧客ロイヤルティにつながる顧客満足」であり、したがって、お客の問題解決を重視する。
また、売買取引を狭く考えていては、現代的でない。
セールスマンも売上のことばかり考えていたら、成功しないことはよく承知している。
そのために、お客の”おもい”を知り、購買意欲醸成のため、日々、「御用聞き営業」を目的を持って、計画的に続けているのである。
営業人はブログ人より
2009年1月8日木曜日
【本】99.9%は仮説
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プロローグ 飛行機はなぜ飛ぶのか? 実はよくわかっていない
今ある説明はひとつの仮説に過ぎない。これは飛行機だけに限らない。だれもが100%解明されていると思っていることも全ては仮説。科学はぜんぶ仮説にすぎない。
第1章 世界は仮説でできている
科学だけでなく我々を取り巻く世界も仮説に満ちあふれている。仮説であるからこそ、覆すことも可能。
第2章 自分の頭のなかの仮説に気づく
常識がただの仮説にすぎないこと知ること。
第3章 仮説は一八〇度くつがえる
仮説には白から黒まで幅広いグラデーションがある。
第4章 仮説と真理は切ない関係
科学とは、いつでも間違いを潔く認めるもの。
第5章 「大仮説」はありえる世界
もしかしたら、この宇宙はどこかの実験室でつくられたものかもしれない・・・。
こういった突飛な考え方を頭ごなしに否定してはいけない。科学はどんな発想もアリ。前例がないから、常識からはずれているからといって否定するのは、まったく科学的な態度ではない。
第6章 仮説をはずして考える
世の中を科学的にみるためにはどうすればよいのか?
ものごとを疑う技術を毎日の生活の中で磨くこと。暗黙の了解ほど疑うべき。
第7章 相対的にものごとをみる
相手がどんな仮説の世界に生きているか創造すること。人はそれぞれ自分とは異なる仮設を信じている。
エピローグ すべては仮説にはじまり、仮説におわる
うごめく仮説の不安定さを嫌う人々は、自分の周りを「白い仮説」ばかりで塗り固めようとする。そして、ルーチンな毎日に埋没していき、グレーゾーンにはいっさい目を向けようとしなくなる。仮設でしかない世界を確定したものとみなすのは単なるごまかしにすぎない。それは精神の「死」を意味する。
本当のエピローグ
常識、先入観、固定概念・・・一度捨てることにより、頭と心を身軽にしてスイッチを切り替えて、ふたたび現実の世界で再始動。
仮説を意識するだけで確実に世界を見る目はかわる。
2009年1月3日土曜日
ダークナイト
【本】考える力をつける数学の本
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序-数学は考える力をつける
・激動の時代には本質を見抜く力すなわち数学的思考力が必要で、それを養うのが数学的思考力。
1-天才少年ガウスの工夫
2-紙とエンピツの世界へ
・社会や自然界で、あるいは抽象的に頭脳の中で解明したいあるいは分析したい問題があったとき、次の過程で問題が明確化し解決されていく。
①問題を見出し、
・・・問題点を的確に見出すこと
②その問題の本質的に必要な部分を抽象化し(扱いが可能な)条件として書き上げ、
・・・適切に抽象化できること
③その条件を解析して使いやすい形(定理や公式の形)にし、
・・・数学的な処理が簡潔で美しいこと
④それを実際の問題に応用・適用する。
・・・数学の応用力があること
この過程を広義で数学と捉える。
3-「抽象化」するとラクになる
・一般化を考えることによって、問題の本質が浮かび上がってくることがよくある。逆に問題の本質さえ掴んでしまえば一般化は容易。常に一般化について考えていくことは数学の追求の上で重要なこと。
4-数学感覚に優れているとは?
・独創的であること
・一般性があること
・数学は単純性を好む
・調和の取れた美しさ
・構造的に美しい
5-数学は思考の産物だが…
・ユークリッドの5つの公準
①任意の2つの点を通る直線を引ける。
②任意の線分の両端をいくらでも延長できる。
③任意の中心点と半径を持つような円を描ける。
④直角はすべて等しい。
⑤任意の一直線lに対し、その上にない任意の点を通る直線で交わらないものが必ず1本だけ引ける。
・第5公準の複雑さに対する、単純化・否定・必要性の証明・別の世界観の構築から非ユークリッド幾何学が生まれた。
6-問題摘出型と問題解決型、あなたはどちら?
7-数学感覚はどうしたら伸びるか
8-数学的な頭の使い方とは
・トイレットペーパーの長さを断面積から算出。・・・積分
数学的進歩とは「ちょっと頭を使ってラクにしよう」ということ。
9-まず簡単な場合から考えよう
「簡単な場合でやってみて、その結果から他の場合も推測する。」というアナロジーの方法。
10-とにかく手を動かしてみる
11-頭のなかなら自由に動かせる
12-簡単なものに作り替える
13-余計なものを見つける
・「今何を求めたいのか。そのためには何が許されるのか?」
これを進めていく一つの過程が抽象化。
14-「特異点」は重要な手がかり
15-おおざっぱでよいときもある
・ポイントとなる点でどうなているかを見て、おおよその形を掴む方法は重要。
実社会で広く応用されている。
16-「キーパーソン」を探せ
17-線を引いたり、色を塗ったり
・状況を見やすくする。
18-対称性に注目する
19-「繰り返し」の法則性
20-エンピツを回してみよう
21-平均値から考える
22-伸ばしたり、縮めたり
・トポロジーは「ゴム図形の幾何学」
23-次元を上げてみよう
24-数学はイメージだ
・「何が要求されているか」「何を要求すべきか」を考えることはポイントを掴む上で重要。
・図解して考えてみること。
ジョー・プライス
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二十代の若きジョー・プライスに日本の美を教えたのは建築家のフランク・ロイド・ライトだった。
プライスの父は、オクラホマで石油パイプライン事業を手掛け、一代で財閥を成し富豪となった。彼が1956年に建てた自社ビルの設計を依頼した人こそフランク・ロイド・ライトであって、この時に御曹子ジョー・プライスは、ライトから直々にジャパニーズ・アートの本質を教えられた。
ライトは「日本の芸術は自然を本意とする。自然の観察に徹し、そこで得心した自然の構造を表出せしめるのが、日本の芸術文化である」とジョー・プライスに説いた。そして「神はGodやGODと大文字で書くだろう、同じように自然もNatureやNATUREと大文字とすべきだね」と語った。
ブルーノ・タウトが桂離宮を評価し、日本人の日本建築に対する見方を変えたように、ライトも日本芸術を見極め、プライス氏に薫陶を与え、プライス氏が江戸美術の再評価を行っている。
我々は外から見てもらっていろいろ気づくのね。
プライスコレクション「若冲と江戸絵画」展・・・知ってたら見に行ってたな。
2009年1月2日金曜日
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